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疲労回復や消化促進に効果のある梨を使った旬レシピ2品

秋から冬にかけて旬となる果物が「梨」だ。中国原産といわれ、日本へは弥生時代に伝来したとされる。

現在、沖縄を除き全国で栽培されているが、種類はおもに和梨と洋梨の2種。そして和梨には幸水や新高に代表される皮の色が黄褐色の赤梨系と、二十世紀や菊水に代表される淡黄緑色の青梨系があるが、現在では赤梨系が主流だ。

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たんぱく質を分解して疲労回復
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梨は88%が水分。ビタミン類はあまり含まれていないが、疲労回復に役立つアスパラギン酸(アミノ酸)、せき止めや解熱効果のあるソルビトール、カリウムを豊富に含む。また、たんぱく質を分解する消化酵素・プロテアーゼは、調理に使えば肉をやわらかくすることができるだけでなく、食後のデザートに梨を食べると消化を促進する。

そのまま食べる際、長時間冷やしすぎると甘みが薄れてしまうので、食べる直前に氷水で冷やしたり、食べる1時間ほど前に冷蔵庫へ移して冷やすのがおすすめ。おしりと皮近くが糖度は高く甘みが強いので、皮はなるべく薄くむき、酸味の強い芯部分は思い切って大きく切り取るのがおいしく食べるコツだ。

家庭料理研究家の松田美智子さんはこう話す。

「梨はなかなか見た目では糖度が見極めにくく、外れるとびっくりするほど味気なくまずいのが残念。シャリシャリとした食感と果汁滴るジューシーさが梨の身上。追熟はしないので、少し高めのものをお求めになると確実かと思います。風味が落ちる前にお料理で使い切るのがおすすめです」

【梨の準備】
塩辛をはじめサラダなど、食感が重要な料理に使う場合は、なるべく硬いものを選ぶ。皮をていねいに、なるべく薄くむいて、芯に向かって均等に薄くスライスしていく。肉と合わせて調理する場合は、梨をすりおろして肉を漬け込む。焦げやすくなるのでステーキにはあまり向かないが、煮込みなどなら、そのまま梨の甘みを生かすことができておすすめだ。

「いかと梨のフェ」のレシピ

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【1】ボウルにコチュジャン大さじ1/2、にんにくのすりおろし小さじ1/4、米酢大さじ1、薄口しょうゆ小さじ1、ごま油大さじ1.5、白こしょう少量を合わせて混ぜておく。
【2】梨1/2個は〈上記【梨の準備】〉を参照し皮をむき、太めのマッチ棒状に切る。刺身用いか50gは細切りにする。きゅうり1/2本は種を削ぎ取って短冊切り、ねぎ1/2本は芯を除き斜め薄切りにする。
【3】ボウルに【2】を入れて【1】と和える。器に盛り、白ごま適量をかける。

「牛すね肉の煮物」のレシピ

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【1】牛すね肉400gはひと口大に切る。梨1個は、1/4はすりおろし、3/4個は皮をむいて3cm角に切る。
【2】ボウルにすりおろした梨、酒大さじ3、しょうゆ・片栗粉・ごま油各大さじ1、こしょう少量を合わせる。牛すね肉を入れてもみ込み15分ほど置く。

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ボウルで下準備
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【3】 【2】の牛すね肉の水気をキッチンペーパーで押さえる。厚手の鍋にごま油を熱して牛すね肉を入れ、全体を焼きつける。チキンスープ2と1/2カップ、酒大さじ3を加えて煮立て、アクをすくって3cm角に切った梨を加える。蓋をし、弱火で15~20分煮込む。
【4】残った【2】の漬け汁を加えてさらに5分ほど加熱し、味をみて塩とこしょうで調える。

コチュジャンの豆知識

「韓国のものは辛くて、甘みも強いので私はキレのよい“コチュジャンもどき”を作っています。半年ぐらい冷蔵庫で寝かすと辛味とうまみが定着して美味です。作り方は簡単。みそ300g・みりん1.3カップ・粉韓国唐辛子70g・グラニュー糖20g・水あめ100g・しょうゆ1/4カップを厚手の鍋に入れ、よく混ぜてから弱火にかけ、鍋中がふつふつしてくるまで混ぜながら火を通すだけ。冷ましてから保存瓶に入れて冷蔵庫で寝かせてください」(松田さん)

撮影/鍋島徳恭

※女性セブン2017年11月30日・12月7日号

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