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”奇跡の69歳”上野潤子さんがいくつになっても美しくいられる秘密を明かす

今、数々のテレビ番組やCMなどに出演し、「“アラ古稀”に見えない!」と話題の女性がいる――上野潤子さん、69才だ。3人の孫を持つ、この奇跡の美淑女は一体何者なのか。そして、美貌の秘密とは? 独占インタビューでうかがいました。人生100年時代を生きる女性にとって、健康寿命だけでなく“美貌寿命”も大切かも!?

上野潤子さんのバストアップ写真
上野潤子さん
写真8枚

都内某所――ひざ上丈のワンピースから形のよい脚をのぞかせ、ピンヒールの音を響かせながらやって来た上野潤子さん。せいぜい50代にしか見えないが、来年1月には古稀を迎える。64才で「第8回ミセス日本グランプリ」の、60代部門グランプリに輝き、「実年齢とギャップのある女性」として話題になっている。受賞から5年経った今も、シミ・たるみはなく、画像修正を入れる気満々だったカメラマンが「必要なし」と、太鼓判を押すほどの美しさだ。

「先日もあるテレビ番組の取材でお会いしたお笑い芸人さんから”現役感がすごい”なんて言っていただきました」(上野さん・以下同)

そう、確かに女らしい艶やかな雰囲気が漂っているのだ。一体どんな人生を送ってきたら、このように年を重ねられるのだろうか――。

上野さんは、ただの美しい人ではない。東京・国立市で雑貨店とエステサロンなどを経営する、年商1億円のビジネスウーマンなのだ。さらに最近では、女性向けの起業塾を開催したり、60才以上の女性を集めてお茶会を催すなど、同世代の女性たちに影響を与えている。

順風満帆の人生のようだが、その笑顔の裏には、専業主婦から経験ゼロで起業し、会社を成長させるまで、約20年の苦労があった。

母から受け継いだ女としてのこだわり

福岡県福岡市で、3姉妹の次女として生まれた上野さん。地元の短期大学を卒業後、光学機器メーカーに就職し、24才で2才年上のご主人と結婚。2人の息子(現在43才と40才)に恵まれた。

上野さんが18才のときの写真
上野さんが18才の時に福岡の自宅前で撮った、母と3姉妹の写真。左から長女、次女である潤子さん、三女
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「そもそも母が、美容や女としての生き方に対し、こだわりのある人でした。幼少時から、”女性は高いバッグよりもきれいな肌を持つことが大切”などと教えられ、独自の洗顔法を教わりました。指先に巻いたタオルに石鹸をつけて、小さな『の』の字を書くように顔を洗うんですよ。3姉妹そろって。ですから、美肌を維持するというのは、当たり前のこととして受け継がれました」

また、こんなエピソードもある。学校で友達から「嫌い」と言われた上野さん。泣きながら帰ると母親から、「たとえ人に嫌われても、自分だけは自分をかわいいと思ってあげなさい」と言われたという。

「それからは、何があっても自分を愛せるよう、物事をポジティブに考える習慣をつけました。おかげで今は家族から”能天気”なんて言われますが(笑い)。でも、能天気でいれば、苦手な相手とだって積極的に話せるようになるし、何を言われても、プラスに捉えられるんです」

21才のころの上野さんの写真。バーカウンターでバーテンのようにシェーカーを振っている
短大を卒業し、OLをしていた21歳の時の写真。プロポーションはこの時からほとんど変わっていないという
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一方、薬品会社を経営する父親からは、人に感謝の意を表す時は、その場でお礼を言うのはもちろん、翌日改めて、感謝の品とともにごあいさつにうかがいなさい、と教えられた。

「何をしてあげたら人に喜んでもらえるのか――これが、私の行動力の原点。父の影響かもしれませんね」

主婦から起業するも20年間失敗の連続

育児に忙しかった38才までは専業主婦に徹していたが、子育てが落ち着いた39才の時、友人と大好きな洋服を売るセレクトショップを、マンションの一室にオープンした。

「両親からは、好きなことをやって生きなさいと言われてきました。せっかく時間に余裕ができたなら、好きな物に囲まれた生活を送りたかったんです」

時代はバブル経済絶頂期。気軽な気持ちで始めたが、わずか1年でバブルは崩壊。店を閉じることに。

「最後の仕事を終えて家に帰ると、息子たちから”もうやめちゃうの? ママだけ1年も続けないなんてズルイ”と、言われたんです。というのも、子供たちには”何事も1年は続けなさい”と言って育ててきましたから。その言葉をきっかけに、もう少し続けてみようと思いました」

共同経営ができなくなったため、1人でなんとか経営を続け、45才の時にハートをデザインした雑貨のセレクトショップを新たにオープン。

「当初は、ハートのジャンパーを着ている人がいたらその人について行ってどこで買ったのか聞いたりしていました。とにかく、わからないなら行動する」

雑貨店でピースサインをする上野さん
50才のときの上野さん。雑貨店を軌道に乗せようと頑張っていた時代
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さらに、オリジナル雑貨を作ろうと、中国やベトナムの業者に依頼したが、手付金を持ち逃げされてしまう。

「数百万円の損失の上、注文してくれた関係各社への信頼も損なわれました。それでも続けないと意味がないと、別の業者に依頼。でもでき上がった商品がまた粗悪品で…。スタッフ総出で手直ししたんです。とにかくやることなすことうまくいかないんですが、あきらめられなかった」

上野さんが経営する雑貨店の写真
上野さんが経営する雑貨店「ハートカンパニー」。住所:東京都国立市東1-6-30 パティオマグノリア1F/営業時間:11時~18時/定休日:水曜日/電話:042・576・9693
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その後、ネット販売が主流となって売り上げが伸び、起業して約20年たった58才の時、年商1億円を達成した。

還暦を過ぎてからは”シニア美容”を追求

こうした成功の後に上野さんは、新たなジャンルへの挑戦を始めた。それが、シニア美容である。自身が還暦を迎えたことで、年金暮らしでもきれいでいられるリーズナブルなエステサロンが必要だと感じ、立ち上げたのだ。そして、64才で顔ヨガインストラクターの資格を取得。自らも顔ヨガを続けた結果、同15年にミセス日本グランプリ60代の部で優勝したというわけだ。

ピンクのノースリーブワンピースに大ぶりのネックレスやティアラを着けた上野さん
64才の時、周囲からのすすめで「ミセス日本グランプリ」に出場。美しさを認められ、60代の部で見事優勝
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「主婦から突然、店の経営を始めて思ったことは、行動しないと成功はありえないということです」

こう話す上野さんが次にやりたい仕事は、ユーチューバーだという。

「以前から、SNSは毎日更新していて、その日に使うリップなどの美容情報を発信していたんです。これを、ユーチューブで配信したくて、年明けから始めています。やりたいと思ったらすぐ行動に移したくなっちゃうので」

笑顔で話す上野さんは、早く70才になりたいという。

「主人は、私の仕事に口を出しませんでしたが、先日”今が旬だね”って言ってくれたんです。最高のほめ言葉でした。女性にとってほめられるって、とても重要。いわば”美容液”みたいなもの」

大勢の参加者と笑顔で記念写真を撮る上野さん
上野さんから学びたいという女性たちと定期的にお茶会を開催。「女性とのコミュニケーションも、若さの秘訣に」。
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自分の活躍する姿を見て、年を取るって悪くないと思ってもらえたらうれしいという上野さん。これからも私たちの見本になってもらいたい。

上野さんが実践「私はこれを毎日やっています!」

黒に花柄もようのワンピースを着た上野さんがポーズを取っている
プロポーションを保つ秘訣は、1万歩の散歩と日々のストレッチやスクワット。「家事をしながらや、トイレに座る前など日常生活に組み込むと続けやすいんです」
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●起床後、ベッドの上でストレッチ&手足ブラブラ体操をし、白湯を飲む。
● トイレに座る前に、スクワット10回。
● みそ汁、大豆などの発酵食品を摂る。
● 歯磨きしながら、歯ブラシでほうれい線をプッシュ。
● 髪の毛をカールしながら、顔ヨガ体操。
● コーヒーを飲みながらスケジュールチェック。
● 化粧前に、頭皮アップップ体操。
● 化粧水をつけながら、3本指を使った顔ヨガ。
● 移動中もお腹に力を入れて背筋を伸ばす。
● テレビを見ながら、指で頬骨の下と咀嚼筋をプッシュ。
● 1日1万歩、歩く。
● 毎日湯船につかる。
● 深い呼吸で酸素や熱を全身に。
● 上質な油を摂って、体内の巡りをサポート。
● ベッドに入って「お目々パチクリ」運動。
● 鼻呼吸しながら、上を向いて寝る。

撮影/浅野剛

※女性セブン2019年2月28日号

●奇跡のアラフィフ・石田ゆり子の魅力を辛酸なめ子氏が分析
●ジェニ・ロペ、美肌作りの秘訣注ぎ込むスキンケアライン設立
●美容家・神崎恵さんがレクチャー!美しさ保つ「再生力」を高める3つの方法
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