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ダイエット向きはどっち? トマトソースパスタVSマルゲリータピザ、うな丼VSカツ丼など10選

6月も半ばを過ぎ、蒸し暑い日が続いている。本格的な夏になる前に、長い外出自粛中に体にため込んでしまった脂肪を落としたいと思っている人が多いだろう。しかし、「ヘルシーなイメージだけで食べるものを選んでいては、ダイエットは成功しません」と、ダイエット専門医の工藤孝文さんは言う。ダイエットのためにはどちらを選択すればいいのか? クイズ形式で勉強しよう!

カロリー制限よりも糖質制限?

ひと昔前のダイエットといえば、とにかくカロリーを抑えた食事が王道だった。

「食べすぎると太るのは当たり前ですが、単にカロリーを抑えてもうまくやせられません。糖質を控えて血糖値の急上昇を抑え、脂肪として蓄積されないようにすることが大切です」

そう話すのは、ダイエット外来で延べ10万人を診察してきた、工藤さん。

◆摂った方が体にいい油も

「ダイエットの敵と思いがちな油ですが、脂肪になりにくいオリーブ油などのリノール酸、アマニ油などオメガ3系の油は、むしろ摂った方が体にいい。糖質が多めの食事にも少量の脂質が加われば、消化吸収に時間がかかって血糖値の上昇が緩やかになり、太りにくくなります」(工藤さん・以下同)

努力を無駄にしないために、知っておきたいダイエットの新常識を確認しよう。

Q. スパゲッティのカルボナーラとペペロンチーノ、ランチに食べるならどっち?

カルボナーラとペペロンチーノ
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A.カルボナーラ

オリーブ油やにんにく、唐辛子を使って作るペペロンチーノは、100gあたり約217kcalで糖質は約25g。一方、ベーコンや卵、生クリームを使うカルボナーラは、約259 kcalで糖質は約18g。

「カルボナーラはこってりして高カロリーなイメージがありますが、麺が生クリームや卵でコーティングされているため、糖質の吸収がゆっくり。多少カロリーは高くても、やせたいならカルボナーラを食べるべきです」

※記載のカロリーは、日本食品標準成分表2015年版(七訂)により、一般的なレシピで計算したもので、100gあたりの数値です(以下同)。

Q. ラーメンを食べるなら、スープはしょうゆ? それともとんこつ?

しょうゆラーメンととんこつラーメン
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A.とんこつ

「とんこつの脂が麺をコーティングしてくれるので、血糖値の上昇が緩やかに。ただし、細麺の場合は太麺に比べて消化吸収が早いので、“バリカタ”にするのがよりおすすめです。太りたくないなら、スープは、れんげ3杯程度飲んだら残し、塩分と脂質の摂取を抑えること」

豚肉で作るチャーシューにはビタミンB1が含まれており、ビタミンB1の吸収を高めるアリシンを含むねぎと一緒に食べると脂肪の代謝が進む。

Q. うな丼とカツ丼、スタミナをつけつつ、やせやすいのは?

うな丼とカツ丼
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A.うな丼

「うなぎには糖質の代謝に必要なビタミンB1、脂肪の代謝に必要なビタミンB2に加え、脂肪燃焼を促進するDHA、EPAも含まれています。カツ丼を食べる場合は、野菜サラダやお浸しなどと一緒に食べるといいでしょう」

Q. 炊き立てアツアツのご飯と、冷やご飯のおにぎり、どっちがやせやすい?

茶碗に盛ったごはんと、お皿に乗せた3つのおにぎり
撮影/菅原拓
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A.おにぎり

ご飯に含まれるでんぷんは、小腸で吸収されて血糖値を上昇させるが、冷ましてから食べると、小腸で吸収されにくい難消化性のでんぷんになる。「おにぎりの方がよく噛んで食べるため、満腹感も得やすくなります」。

Q. 朝食で野菜を食べるなら、サラダ? スムージー?

サラダとスムージー
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A.サラダ

スムージーや野菜ジュースには健康にいいイメージがあるが、おいしく作ろうと果物をたくさん入れると高糖質になり、ジューサーで搾ると食物繊維が取り除かれてしまう。「多種類の野菜をサラダで食べる方がおすすめ」。

Q. ハンバーグとステーキ。糖質や脂質が少ないのは?

ハンバーグとステーキ
左写真 撮影/菅原拓
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A.ステーキ

ハンバーグには玉ねぎなどの野菜も含まれるが、脂肪の多いひき肉や、つなぎにパン粉を使うため、見た目よりも脂質と糖質が多い。「ステーキには脂の少ないヒレ肉がおすすめ。ソースにも糖質と脂質が隠れているので注意」。

Q. メインが選べる定食で、焼き魚ととんカツ、ダイエット向きなのは?

焼き魚とトンカツ
右写真 撮影/矢口和也
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A.とんカツ

焼き魚につく野菜は大根おろしくらいだが、「とんカツには、せん切りキャベツがついていることが多く、バランスとしてはこちらが〇。焼き魚定食に青菜のお浸しなどの小鉢をプラスすればバランスがよくなります」。

Q. 豚肉料理で選ぶのは、しょうが焼き? それとも肉じゃが?

しょうが焼きと肉じゃが
右写真 撮影/菅原拓
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A.しょうが焼き

しょうがの辛味成分であるジンゲロールには脂肪燃焼効果があるが、じゃがいもは野菜の中では糖質が多く、血糖値を上げやすい。「血糖値を上げないためには、肉じゃがはご飯と同じで、食事の最後に食べましょう」。