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63歳オバ記者、ワンプレートご飯にハマるも医師から「痩せる気あるの?」

今、ハマっているのはワンプレート料理だというオバ記者。高らかなダイエット宣言はどこへいったのかーー。

オバ記者
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そんなオバ記者がついに医師からキョーレツなひと言を言われてしまった。

* * *

コロナ禍で茶色っぽい和食がイヤになった

オバ記者のワンプレート料理
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どこで買ったか、どうしても思い出せない白い平皿が食器棚の下から出てきてから、ワンプレート料理にハマりまくっているの。何をのせてもカフェ風でしょ?

YouTubeでオムレツをふわふわに焼くコツを見て、その通り作ってみた。レタスにのせた生ハムは、デザートというか前菜のマクワウリといっしょに食べると美味!

ちょうど1年前、19年暮らした飼い猫が亡くなって、ずいぶん時間がたってからよね。食卓に63歳独身女のわびしさが漂うような気がしてきたの。奴がいた頃は、食事のたびに足に絡みついてきてね。「お前さん、老けたねぇ……私もか」なんて軽口を叩きながら、足先でいたぶるのが日課だったの。

そして激安で手に入れた天然鯛のアラを鼻先に近づけたり、遠ざけたりして、奴が手で叩き落そうとしても食べさせない。それを何度か繰り返すと、奴は心底、軽蔑した目で私をにらみつけて、プイとベッドの下に潜り込んで、しばらく出てこなくなる。

こういうことをずっと意識的に思い出さないようにしていたのかもしれない。それがコロナ禍になってひとりご飯が増えたら、落ち着いた茶色っぽい和食がイヤになってきた。ご飯、味噌汁、焼き魚を並べ、テレビのスイッチを入れたりすると、ふと、こうして私は老いていくのかしら、なんてね。

「自分の行く道は人に聞くな、自分の体に聞け」が持論

オバ記者のワンプレート料理
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別の日は、メインは薄切りロース豚肉と生ハムの間にチーズをはさんで、卵とパン粉を絡めて焼いたイタリア料理。付け合わせはズッキーニに小麦粉と卵を絡め焼き。レタスにトマトとしょうがものせて。

辛気臭さを吹っ飛ばそう、なんてハッキリと思ったのかどうか。だいたいダイエットもそうだけど、体はいつでも「私」を裏切ってピンチを救ったり、かと思えばピンチにピンチを重ねてどん詰まりまで連れていって、方向転換するしかなくしたりするのよ。

だから自分の行く道は、人に聞くな、自分の体に聞け、というのが私の持論。持論と偉そうなことを言うわりに、何も成しとげていないのはどうかと思うけど、まあ、やりたいように、皿に色とりどりの料理をのっけると、ガラッと気分が変わるのは確か。

和食もオバ風のおしゃれプレートに

オバ記者の和風料理
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猫ロス女には鬼門の和食だって、いっしょにのっければご覧の通り。そうそう、このきゅうりの漬物も自家製だよ。きゅうりを4本、厚めに切り軽く塩を振って、ビニール袋に入れてもみもみ。ひと晩ねかせたら、ぎゅーっと手で絞って、しょうゆ、黒酢、鷹の爪、ごま油、砂糖を合わせひと煮立ちさせたタレに漬け込む。おススメだよ。

そんなある梅雨空の一夜のこと。ひょんなことから仲良くなったNさん夫妻を、べらぼうにお刺身が美味しい築地の『本種』にご案内したの。外飲みなんて何か月ぶりかしら。

本種の刺し身
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関西出身のおふたりの掛け合いを聞くのも楽しいし、なにしろこんなに仲のいい熟年夫婦を見たことがない。で、どうなったかというと、こう。『本種』では飲んだお酒は片づけず、テーブルに乗せたままにするのがルールなの。

オバ記者と知り合いの夫婦
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ビール好きな奥様に注がれるまま、飲んだ、飲んだ。ご主人は赤い顔だけど、ほとんど戦力にならず、ほぼ私と奥様で、「ビール、もう一本!」を繰り返したわけ。しまいには店の若旦那に「ボーリングのピンみたい」と笑われて奥様、「ピン、もう1本!」だって。結局、この後、もう1ピン注文して計13ピン!

ここのところ、節酒をしている私が、久々にやっちまったわけ。でも、ビール一辺倒って、これだけ飲んでもたいした二日酔いにならないのね。

心臓の持病が悪化…「えっ? あれから3kg太った?」

と、よかったのはそこまで。その4日後、大病院の診察室でのこと。心房細動の発作を起こしてから、半年ごとに24時間心電図の検査をしているんだけど、結果は「ど正常。問題ありません」。ところがエコーの結果を見たとたん、若いスリムな女医の顔が曇ったの。軽い心臓弁膜症が、中レベルに悪化していたのよ。

「前回、1か月1kgずつ減らすって約束でしたよね。えっ? あれから3kg太った? どうするんですか? 痩せる気があるんですか?」と、カルテ画面を見ながら淡々と迫ってくる。

「コロナ太り? なんでも言い訳になりますよね」とまで。

その足で、薬を処方してもらいがてら、主治医がいる坪井病院に行き、結果を報告すると、坪井イケメン医師は、「前に必ず痩せる方法を話しましたよね?」と、これまた容赦ない。

「ええ、ええ。野菜をたっぷり食べてから食事をしろというダイエット法でしたよね?」と、だんだん声が小さくなる私。

オバ記者のお好み焼き
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悔しい。痩せない自分も悔しいし、その結果、1粒420円もする薬を飲み続けなければならないのも悔しい。で、今度こそは、今度こそは…と呪文を唱えながら作ったのが、キャベツ4分の1玉を使った薄皮のお好み焼き。

野菜マシマシ料理については詳しくはまた次回!

オバ記者(野原広子)

1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。一昨年、7か月で11kgの減量を達成。

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