趣味・カルチャー

【63歳オバ記者のリアル】「とにかく歩こう!」愛用の靴で大好きな日暮里へ

バツイチ独身のライター・オバ記者(63歳)が、趣味から仕事、食べ物、健康、美容のことまで”アラ還”で感じたリアルな日常を綴る人気連載。

えこるの靴

234回目となる今回は、オバ記者が20年愛用する靴についてのお話です。

* * *

靴がとりもつ縁もある

思わぬところで、知り合いとバッタリ会うことはよくある私だけど、靴がとりもつ縁っていうのもあるのね。

「えこる?」

「うそッ!」

京都駅の新幹線の待合い室で、私と初対面のその人は、お互いの顔と靴を、何度も見比べていたっけ。まったく同じ色と形の靴を履いていたのよ。

デパートで売られた量産している靴なら、「かぶっちゃった」も、珍しいことじゃないけど、15年前、この靴は、東京の駒込の倉庫のような小さな店、『えこる』で、細々と売られていただけだったの。聞いたら、数か月前まで駒込の隣駅、田端に住んでいて、それから関西の実家に帰っているのだとか。

「足が悪くて、歩くのに苦労していたから、ずーっと履きやすい靴を探していたんです。けど、なかなかなくて、やっと見つけたんですよ」と私と同世代のその人は、さも愛しそうに自分の靴を見ていたっけ。

一度履いたら元には戻れない

同じ茶色のブーツを履いた人と青山の交差点ですれ違ったこともある。「ああ~っ!!」「おんなじだあ」と言って、笑いながら別れたっけ。山手線の中で目くばせし合ったこともあったわ。そのたびに旧友にバッタリ会ったようで、うれしくなった。そりゃそうよ。1足、3万4000円(税込み)って、貧乏ライターの私としてはあり得ない値段だもの。

ひとりひとりの体形や歩きグセに合わせて中敷きを調整してくれるし、一度、履いて歩いたら、元には戻れない。長年履けることを考えると、靴の値段もリーズナブルと納得しているんだけど、仲良しの「えこる」のえっちゃんには、「お店のコンセプトが“靴内環境歩行改善協同組合”ってさ、もうちょっとカッコいい言い方、ないの?」と、来るたびに文句を言っている私。

えこるの靴

しかしあらためて見ると、この靴、すごくない? で、「いつ買ったんだっけ?」と、えっちゃんに聞いたら、データが残っているのね。すぐに「2013年12月14日にお買い上げして、2019年1月18日に本底交換と、縫い糸の修理をしています」と返ってきた。ってことは丸7年、ドレスアップするとき以外は、この靴を履き倒しているんだわね。私の場合、大昔にスキーで捻挫した足首が今でも不安定なんで、ハーフブーツがありがたいのよ。

こうなってくると、単なる靴ではなくて、心の支え。この靴さえあれば、大丈夫。歩けるって、お守りみたい。

ところがよ。先日、議員会館にバイトに行こうとしたら地下鉄の登り階段で思うように足が上がらないの。いつものようにエレベーターを使わず、階段に足をかけたら、脚の付け根がキリキリ痛むんだわ。よっちら、おっちら。どうにか登り終えたら、はぁはぁ、息があがって、心臓はバクバク。

縫い物好きの私が元気になる町

いや~、来るべきものがキタと思ったね。何がって、老いよ。で、落ち込みかけたんだけど考えたら、その前日、丸2日、家にこもりきりでまったく靴を履かなかったの。

とにかく歩こう!! 家を出ようよ!!

と、決心した瞬間、頭に浮かんだのが繊維の町、日暮里だ。

歩くオバ記者

縫い物好きな私は、ここで売られている布地を見るだけで元気になる。緊急事態宣言で、「人混みに行くな」というけれど、繊維街はごらんの通り、人もまばらだ。よし、この際だから自撮り棒を使って、歩いている写真を撮ってみようかしら。

節分が過ぎたら、もっと歩こう。東京中を、ひとりで歩いて写真を撮ろうかな。そして階段の前で怖気つかない63歳になってやるんだ!

オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト

1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。一昨年、7か月で11kgの減量を達成。

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