家事・ライフ

なぜ50代になったらやるべき?苦手な人にこそ教えたい片付けのコツ

ゴミ袋に入れた衣類
写真4枚

なかなか着手できない家の片付け。「仕事が落ち着いた、定年後に…」と思っていても、実はそれでは遅い!? 整理収納アドバイザーとして、多数のメディア出演や著書を手掛ける中山真由美さんは、元々片付けが大嫌いだったのだとか。捨てられない気持ちがわかるからこそ、誰でもできる上手な整理収納の方法を指南している中山さんに、そのコツを教えてもらいました。

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定年後の片付けでは、スタートが遅い

「定年したら片付けをしたい」と考えているかたが多くいらっしゃいますが、60〜65歳では少々遅い気がします。私のもとに整理収納の依頼をいただくお客さんには、40〜50代のかたもとても多いです。50歳のあたりが人生のターニングポイントのようで、今までとは精神面が真逆になったという人が多いんです。体力は減り気力がなくなったという人もいれば、逆に子供が独立して自分の時間ができたことで、やる気が出たという人もいます。

つまり、50歳はライフスタイルが変わるタイミングなんですよね。気力や体力も変わりますし、女性は肌質や体形も変化するので、似合う服や装飾品も変わります。だからこそ、50代のうちにリセットをして、第二の人生のスタートを切ろう、という提案をしています。

なので、気力や体力、さらに時間が必要な片付けは、40代後半から50代のうちに取り組みないもの。年齢とともに親の病気や介護といった問題、さらに更年期など心や体の不良が起こりやすくなることもあります。ぜひ早めに片付けをスタートさせましょう。

片付けが苦手だったのに、乗り越えられた理由は?

私自身、昔は物を捨てられなくて、片付けをするのが苦痛でした。整理してからまとめて捨てたとしても、あの服を間違えて捨てていたらどうしよう?なんて考えて、ゴミ捨て場に戻ってしまうことも。あのとき捨てた服があったら…と思い出すこともあって、片付けに取り掛かってから3年ほどは苦しんでいました。

それを乗り越えられた理由は、思考を変えて、片付けや整理収納をするときに段階づけたこと。片付けをする前に、まずは部屋がスッキリしていたら、どういう考え方になるかを想像します。さらに、片付け終えた瞬間から、その後その部屋で2〜3か月過ごしたときにどんな気持ちになれるのか、1年過ごしたときには…と未来のことを考えるんです。

片付けたあとの明るい未来をイメージ

思いついたのは、自分の気持ちがスッキリして、整頓がしやすくなって、突然の来客にも困らなくて済む…といったようなことですね。そういう、片付けたあとの明るい未来をイメージする思考に変えたことが、ポジティブに片付けと向き合えるようになった一因です。

部屋の隅に収納したダンボール
写真4枚

それと、お洋服を片付けるときは、時間をかけて見極めること。あるとき、「これは捨てるもの」と一度まとめてから、捨てたつもりで家の奥にしまっておくようにしました。それをふと思い出したときに引っ張り出して着てみると、自分のイメージしていた服と違っていて、今持っているものと合わなかったり流行遅れだったりして、結局着なくなるんだということに気づいたんですよね。時間をかけて別れることで、無理せず手放すことができるようになりました。

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