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「とんかつにキャベツ」が理にかなっている理由|キャベツの健康効果をUPさせる食べ方

キャベツには、肌荒れや便秘解消などの美容健康効果から、高血圧や胃腸の悩みを軽減する作用まで、さまざまな健康効果が期待できます。では、どうしたらより効率的に食べられるのでしょうか。

キャベツの健康効果をUPさせる食べ方
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書籍『医師が教える長生きキャベツ健康法』(学研プラス)の監修を務めた、工藤内科の院長で、ダイエット指導や糖尿病などの治療を行う医師の工藤孝文さんに、キャベツを効率よく摂取するための食べ方を伝授してもらいましょう。

キャベツ1日の摂取量の理想や食べる順番は?

「キャベツを食べる際は、次の5点に留意しましょう」と、工藤さん。

まず、1日に食べるキャベツの量。理想は、1日に200~250g。キャベツの100ℊは、大きな外皮で1枚分、カット分量でいえば約12分の1玉に値します。ですから、理想の量を食べるには、少なくとも6分の1玉を食べるとよいでしょう。一見多くても、熱を通したらしんなりして、驚くほどボリュームダウンします。

「6分の1玉でしたら、朝食と夕食で1品ずつ食べればクリアできるでしょう。また、これだけでもお腹に溜まりやすいので、食べすぎ防止になります。ダイエットには最適ですね」(工藤さん・以下同)

キャベツの健康効果をUPさせる食べ方
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◆食べる順番はキャベツファースト

次に、食べる順番。食事ではキャベツから食べ始める「キャベツファースト」を実践すると、これまたダイエットに効果的とか。

「キャベツにはかさがあり、お腹に溜まりやすい。ですから、最初に食べることで満腹感が得やすくなります。一方、空腹時に、白米などの糖質から食べ始めると血糖値が急上昇しますし、肉料理から食べ始めても食欲が刺激されて食べすぎてしまい、カロリー過多になる恐れがあります。それを防ぐためにも、最初に野菜を食べることがダイエットの近道になるのです」

とんかつ+千切りキャベツに意外なメリット

では、キャベツは日々のメニューにどう取り入れるとよいでしょうか。工藤さんは、「もし肉料理を食べるなら、生キャベツの千切りがおすすめ」と話します。

「例えば、とんかつにはキャベツの千切りがついていますよね。実はそれには大きなメリットがあるんです。キャベツに含まれるビタミンUやイノシトールには、胃の粘膜を保護したり、脂質の分解を促したりする作用があるから、脂っこい料理に合わせることで、胃腸を守ってくれるのです。また、キャベツに含まれる食物繊維も、脂質の吸収を緩やかにしてくれます。肉や脂を使うメニューには欠かせない野菜だといっても過言ではありません」

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◆噛んで食べることでより効果発揮

その付け合わせも、ただなんとなく食べるだけではもったいない。よく噛んで食べてこそ、効果が発揮されるそうです。

「キャベツに限った話ではありませんが、食事は15~20分かけて食べることで、満腹中枢が刺激されて食べすぎを防げます。唾液の量も増えて、アミラーゼという消化酵素が出やすくなり、消化もスムーズになります。また、噛むことで口の周りの筋肉の衰えを防ぐこともでき、老化予防にも。よく噛むことは、多数のメリットがあるのです」

よく噛むには、大きめにカットして噛み応えが損なわれないように工夫するのも一つの方法です。

◆1回で食べず3食で分割して食べる

最後に、キャベツは1日3回の食事で分割して食べるのがおすすめ。

「いくら熱を通すとかさが減るとはいえ、“一度に1/6玉分も食べるのは難しい”というかたは、1日のうち何度かに分けて食べるとよいでしょう。例えば、朝はサラダ、昼は汁物に、夜はメイン料理に添えるなどして、同じキャベツでも違う形で食べるようにすると、飽きませんよ」

もちろん、3食ごとに異なるキャベツ料理を作るのは骨が折れる。作り置きなどを活用して、継続しやすいように工夫しましょう。

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