趣味・カルチャー

【64歳オバ記者のリアル】1つ年をとって思い出した、AKBになりきって踊った11年前の私

バツイチ独身のライター・オバ記者(64歳)が、趣味から仕事、食べ物、健康、美容のことまで”アラ還”で感じたリアルな日常を綴る人気連載。242回目となる今回は、3月末で「64歳」となったオバ記者の“今”について。

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AKB48の振り付けに挑戦のムチャぶり

朝起きたらすぐ、スマホで天気を確認する。北向きの部屋からは空が見えないんだけど、それでも“晴れ”だとすごくうれしい。よし、今日は原チャでバイトに行こうって、ベッドから飛び起きる、64歳になったばかりの私。

桜の風景

Facebookには、これまで経験したことがない数の「おめでとう」が寄せられて、うれしいやら、こそばゆいやら。中でもスクロールする手が止まったのは、ネットニュース編集者の中川淳一郎さんの次のコメント。

「なんと…。初めて野原さんの記事をウェブ用に編集したときは『オバ記者こと野原広子(53)が、AKB48の『会いたかった』の振り付けに挑戦した』とやったのを思い出しました」

あれから、11年もたつのね。53歳でAKBの衣装を着るだけで、「え?」なのに、振り付けをコマ送りにして撮影して、顔もそれなりにしろという。こんなムチャぶりをしたのは、当時は『女性セブン』の担当編集者で、いまはこのDIETポストセブンを担当している“編集Oくん”。

AKB48になりきったオバ記者(2010年)

ヘア、メイクと、衣装は用意してくれる人がいて、私は「カメラの前で踊ればいいんです」とOくんは、無慈悲な顔で言うんだけどさ。53歳15号サイズのおばちゃんが恥を忍んで「イエ―ッ!」と足をあげたら、「足の角度が違いますッ!」とニコリともしないでダメ出し。

で、やってられっかい!とキレて、スタジオの近くの専門学校に通っていた友人のお嬢さんのTちゃんに来てもらった。で、「ひゅーひゅー、ヒロコ、かわいいッ」と声掛けしてもらって、なんとか撮影を終えたんだっけ。

激安ケーキ店で108円のケーキを2つ食べた

あれから東日本大震災が起きて、OくんもTちゃんも結婚してお父ちゃんとお母ちゃんになって、去年からコロナ禍で、天地がひっくり返って。いろんなことが起きたのに、私の変化は引っ越しを2回して、パートナーだった飼い猫、三四郎が19歳で亡くなっただけ。まったく、あまりの変化のなさに、何してんだよと自分に腹が立ってくる。

秋葉原の激安スイーツ店

あんまり腹が立ったので、秋葉原のヨドバシカメラの横の激安ケーキ店で、108円のケーキをふたつ買ってみたの。ひとり暮らしなのに、2個買うのは意地と見栄(笑)だ。

で、お味は?って、108円でケーキの形をしていて、ケーキの味がしたらそれで充分でしょ。ってか、その企業努力に頭がさがるわよ。

しかし、ヤケを起こすと後で面倒なことになるんだって。ふたつ立て続けに安ケーキを口の中に押し込んだ翌日は、小学校からの幼馴染のF子と、日本橋「丸善」で旧知の松沢真紀ちゃんの個展へ。ここのところ、真紀ちゃんは個展を開くたびに会場が大きくなるのは、新進気鋭の証拠で、順調に売れっ子画家の階段を登っている。

ベタ凪の私から見たら、眩しくて仕方がない。

ジョエル・ロブションの1650円スイーツを食べた

「猫の絵、描いてもらおうかな」

入店して会場をひと回りして、再び猫コーナーにもどったら、数秒で、油絵を1枚、発注しちゃった。それだけじゃない。「お茶しない?」とF子をお向かいの高島屋に誘ったら、なんと2階にあるのかの有名な『ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション』ではないの。

絵を買った勢いで入ったせいか、『ジョエル・ロブションのミルフィーユ ~天使の髪をつむいで~』1650円を「意外と安いじゃん」と思っちゃった。

ジョエル・ロブションのミルフィーユ ~天使の髪をつむいで~

あ~あ、こんなことをしているから“永遠のその日暮らし”から抜け出せないんだな。と、落ち込むものの、抜け出したいか? と聞かれたら、う~ん、微妙。答えが出ないまま、袋小路に入って抜け出せないでいる、ような気がする。

オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト

1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。一昨年、7か月で11kgの減量を達成。

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