エンタメ・韓流

【大塚寧々 ネネノクラシ#11】私のおウチ時間、「小説の中に住みたい」と思った時代小説

女優・大塚寧々さんが、日々の暮らしの中で感じたことを気ままにゆるっと綴る連載エッセイ「ネネノクラシ」。

大塚寧々
大塚寧々さんの「おウチ時間」とは?(Ph/LUCKMAN)
写真2枚

第11回は、「おウチ時間」について。

* * *
本当に家にいる時間がふえた。大学生の子供もほとんどがオンライン授業だし、家族皆、家にいる時間が多い。

家にいるときは、私の要領が良くないのか、朝から洗濯してご飯作って洗い物して、掃除してと、なかなか忙しい。「疲れた~」と言っていると、夫が「動きすぎだよ」という。

そんなこといったって~。それでも好きな事を出来る時間もたくさんある。

例えば韓流ドラマ。おすすめが、友達から次から次へとLINEで送られてきて、時間が足りない。もともと、仕事がすごく大変じゃないときは、けっこう家で映画を観ていたのだが、自分でもびっくりするほど韓流ドラマにはまり観ている。そして友達と電話で話して盛り上がる!

本所おけら長屋
『本所おけら長屋』は大好きな小説(撮影/大塚寧々)
写真2枚

本も読みたいものが山積みで、読んでも読んでもまだまだある。毎日寝る前に本を読む習慣がずっとあるのだが、このあいだ、ちょっと失敗してしまった。

畠山健二さんの『本所おけら長屋』がもう大好きで、ずっと読んでいるのだが、あまりにも面白くて最高で、夜中過ぎまでとまらなくなってしまい、そしてあまりにもの面白さに夜中に大声をだして笑ってしまったのだ。自分でもあんなに大声で笑ってしまうとは思わなかったが、夫を起こしてしまった。

「どうしたの~」とびっくりして寝ぼけながら言う夫に申し訳なかった。そりゃあ、夜中にいきなり大きな笑い声が聞こえてきたらびっくりしますよね…。

『本所おけら長屋』は個性的な面々が揃う江戸の「おけら長屋」を舞台にした時代小説で、とにかく泣けて、笑えて、すごく元気をもらえる。

ああ~もう本当に「おけら長屋」に住みたい。こんなに心から小説の中に住みたいと思った事があるだろうか…。今の世の中の状況で、人ともあまり会えないからなのか、余計に心に沁みる。そして心が温かくなる。

太極拳の「連功」で幸せな気持ちに

外出はなかなかできないので、家での運動も日課だ。

朝から元気な時は朝に、そうでないときは、夕方とか夜の時もあるが、家で太極拳。24式をやって、庭で剣を持って32式。太極拳の前にやる、連功18法という体操みたいなものがあるのだが、私はこれが大好き。ラジオ体操みたいにゆっくり準備体操をするようなイメージだ。

どうして、こんなに好きなのだろうか? 体が伸びて、バランスが整うからなのか? 一つ一つの動きをするたびに、心身が整っていく感じがすごくする。体もそうなのだが、どちらかといと心が落ち着いていく感じ。連功をやっていると幸せな気持ちになる。

外に出かけなくたって、おウチの中に楽しいことはけっこうあるものだ。

◆文・大塚寧々(おおつか・ねね)

1968年6月14日生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。『HERO』、『Dr.コトー診療所』、『おっさんずラブ』など数々の話題作に出演。2002年、映画『笑う蛙』などで第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第57回毎日映画コンクール主演女優賞受賞。写真、陶芸、書道などにも造詣が深い。夫は俳優の田辺誠一。一児の母。

▶【ネネノクラシ#1】「太極拳」

▶【ネネノクラシ#2】「愛犬モチ」

▶【ネネノクラシ#3】「母の味」

▶【ネネノクラシ#4】「キャンプ」

▶【ネネノクラシ#5】「虫問題」

▶【ネネノクラシ#6】「シュノーケリング」

▶【ネネノクラシ#7】「夏服」

▶【ネネノクラシ#8】「母へのお弁当」

▶【ネネノクラシ#9】「わが家の秋の2大料理」

▶【ネネノクラシ#10】「ファッションの秋」

→大塚寧々さんが美、健康、ファッションを語ったインタビューはコチラ

関連キーワード