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近場の旅が最大7000円お得に!今利用したい「県民割」の活用法と注意点を解説

丹波篠山の街並み
兵庫県民割「ひょうごを旅しようキャンペーン」を利用し実質7000円引きで訪れた丹波篠山の街並み
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紅葉に味覚、芸術と、秋は旅が最も楽しいシーズン。新型コロナウイルスの感染状況も小康状態で、旅の計画を立てるかたも多いのでは? 実は、多くの都道府県で県内旅行に補助を行っていて、お得に旅行を楽しむことができるんです。今回は、旅行ジャーナリストの村田和子さんが、再開未定の「GoToトラベル」の代替措置として、12月末まで実施されている「地域観光事業支援」について解説します。

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「地域観光事業支援」とは?

「地域観光事業支援」とは、感染状況がステージ2相当以下の都道府県が独自に実施する県民割等に、宿泊については1人1泊あたり5000円、クーポンは1人1泊あたり2000円を上限に国が補助金を交付するというもの。

春に開始も感染拡大を受けて中断。緊急事態宣言が解除された今のタイミングで、その財源を活用し(あるいは独自の財源を拠出し)、多くの都道府県が県内旅行への補助を再開しています。ただし実施期間、補助額や条件は、各都道府県により異なりますので、お住まいの都道府県のホームページ等の案内でしっかり確認しましょう。

兵庫県の場合、実質半額以下で泊まれることも

私が住む兵庫県では、兵庫県民割「ひょうごを旅しようキャンペーン」が10月12日予約からプレ実施されています。(2021年10月14日~12月31日宿泊分までが対象)

「ひょうごを旅しようキャンペーン」(HPより)
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4000円以上の宿泊・旅行について半額を補助(最大5000円)、さらにお土産や飲食に利用できる「ふるさと応援旅クーポン」を1人1泊あたり最大で2000円分配布しています。例えば、1泊1人1万円の宿なら、5000円の補助に、「ふるさと応援旅クーポン」が1000円配布されるので合計6000円の補助となり、実質半額以下で宿泊できることになります。

11月12日宿泊分からは本実施となり、プレ期間に必要だったワクチン接種済み証明もしくはPCR検査の陰性証明、あるいは同居家族のみの旅行に限るなどの条件が緩和されます。また、OTA(オンライントラベルエージェント/インターネット上だけで取引を行う旅行会社)経由の予約も始まります。

ふるさと応援旅クーポン
ふるさと応援旅クーポンは、宿泊代金が1万円以上で1000円分、1万5千円以上で2000円分がもらえる。有効期限はチェックインから3日間(兵庫県のケース)
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首都圏では、茨城県、群馬県、栃木県が同様の県民割を実施。また神奈川県では、開始日は調整中ですが、県民割の具体的な準備が始まっています。

他にも埼玉県では「とくとく埼玉!観光クーポン」として、県内在住者が県内に宿泊した場合、1泊当たり3000円のクーポンを配布しています。千葉では抽選で旅行代金のうち5000円を上限にキャッシュバックする「ディスカバー千葉」を延長。ただし抽選申し込みから利用までの期間がかなりタイトなので、ご注意ください。

「県民割」の補助を受けるための予約ルートは3つ

各都道府県ごとに実施内容は異なりますが、「県民割」の補助を受けるための予約ルートは主に3つです。割引率や条件、また、地域で利用できるクーポンの配布方法などは、ご自身の自治体のホームページで詳細を確認しましょう。

旅館
補助を使ってお得に宿泊して
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【1】宿へダイレクトに予約 (※運用方法は自治体による。兵庫県は別途ステイナビhttps://staynavi.direct/stay/topで申請が必要)

【2】 楽天やじゃらん、一休などのOTAのクーポンを利用

【3】 旅行会社の対象商品を申し込む

なおクーポンの運用は、GoToトラベルで配布のクーポンとは別になり、利用できる店舗なども異なります。詳細は各都道府県のホームページで確認しましょう。

補助条件はGoToよりシビアなところも。隣県への旅も対象になるかも?

注意が必要なのが、「宿泊者全員が県内在住」「PCRの接種証明が必要」など、詳細条件が設定されているケースも多いこと。

国では、補助対象を県内だけではなく、隣県にも拡大する検討をしています。市町村独自の施策もありますので、ご自身のお住まい(都道府県・市町村)の状況にアンテナを張っておくといいでしょう。

参考)「トラベルコ」では在住者限定の宿泊割引プラン等について紹介しています(全国の県民割実施状況、自治体HPのリンクなどを掲載)。
https://www.tour.ne.jp/matome/articles/j578/

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
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旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ『Nらじ』月一レギュラー。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

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