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【64歳オバ記者 介護のリアル】10日ぶりの面会で私がキレた93歳母ちゃんのひと言

新年早々、10日ぶりの面会も母ちゃんの一言でキレたオバ記者だった
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ライター歴43年のベテラン、オバ記者こと野原広子(64歳)が、“アラ還”で感じたニュースな日々を綴る。昨年、4か月間、茨城の実家で93歳「母ちゃん」の介護をしたオバ記者。今は施設に入っている母ちゃんと10日ぶりに面会したところ、何やら険悪なムードに…。

* * *

10日ぶりの面会で「刑務所みてえなどごにいられっかよ」

昨年末に老健(介護老人保健施設)に入った母ちゃんと新年早々、10日ぶりの面会をしてきた。

施設側は私が東京に住んでいることを知っている。コロナの感染者数が増えているし、会わせてもらえないかも、と思っていたら、なるほどね。私たちは建物の外にいて、ロビーの窓越しに面会をして会話は電話で。確かにこれ以上の安全対策はないわ。

93歳の「母ちゃん」は年末年始は施設に
93歳の母ちゃんは「んじゃ、まだな」と年末、施設に。このときはご機嫌だったが…
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しかし母ちゃんは顔を強張らせて、「こうた刑務所みてえなどごにいられっかよ」と不平不満を爆発させている。聞けばべッドのまわりに柵をめぐらされたんだそう。それを横にいる若い職員さんはニコニコしながら聞いているんだわ。

何か”危険な”動きをして、それでベッドから自力では降りられなくされたんだなとピンときた。だけどそれが本人は理解できない。

「根性の悪いのがいんだよ」と職員の意地悪ととらえる。「でも母ちゃん、家に帰るって誰が面倒をみるんだよ」と弟が言えば、「ひとりでご飯ぐれぇ、いぐらでも炊けっぺな」と、米を洗う仕草をするんだわ。

「オレは100まで生きてやっから」

さらに「わっきゃねーよ。ちょっくらだ」と、茨城の年寄り言葉を繰り出され、私はキレた。

「なら、やれよ。その前に車椅子なんかに座ってねーで、ほれ、立ってみろ。立てよ」と。すると初めて”てへへへ”と笑ったの。母ちゃんは私を怒らせたことが本気でうれしいのよ。たまったもんじゃない。

危篤状態から復活した母ちゃん
危篤状態から復活した母ちゃん(写真は昨年8月、施設から出て自宅に向かうときの姿)
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だけど、「はぁ、テメなんか死んちめ」と受話器越しに言われたときは呆れて、「そら、順番が違うべな」と言い返したわよ。

「オレは100まで生きてやっから」

「がんばってね~」

母ちゃんは手を振って帰る私たちを、半泣きみたいな顔で見送っていたけど、私の親孝行はタイムオーバー。しばらくは面会にも行きたくないわ。

YouTubeで見つけた無印の最新アイテム

だけどうれしいこともあってね。「求めよ、さらば与えられん」ってこと、ほんとにあるんだなという体験を昨年の暮れにしたのよ。ひとり暮らし歴35年の私が求めていたのは、煮炊きと炒め物ができる電気鍋で、「5000円くらいなら即買いだな」と思っていたの。

無印良品ホットプレート
深型ホットプレート(無印良品の公式HPより)
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「あった! これだ」と思ったのは店頭ではなくてYouTube。無印良品の深型ホットプレートを紹介している動画があったのよ。値段も私が希望していた通りの4990円。ほんと、これを見つけたときは、動画から目が離せなかったもんね。

さっそく近所の秋葉原にある無印良品に行ったら、ない。出たばかりで売れ切れ続出とか、品薄とか言っていたからなとその日はあきらめたけれど、どうしても気になって翌日、頑張れば家から歩いていける上野マルイへ行ったら入荷したばかりだったのかしら。ドンと山積みになっているではないの。もちろんウンもスンもなく丸井のカードを差し出したわよ。

テフロン加工で煮物にも焼き物にも対応!

しかしさ~、ひとり者の冬の食卓にこんな理想の鍋ってあるかしら。大きさも思った通りのサイズだから、ぐちゃぐちゃのテーブルにもちゃんと乗る。鍋だけ取り出して洗うこともできるし、テフロン加工をしているから煮物にも焼き物にも対応! とYouTuberのお兄さんも言っていたっけ。

オバ記者 ホットプレート
オバ記者の手のひらとほぼ同じ小型サイズ
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小型電気鍋は今回で3台目!

実は私、小型電気鍋はこれで3台目なのよね。ひとつ目は土鍋が中に入るので、コトコトとオニオングラタンスープを煮たり、シチューを作ったりするのにはとってもよくて、3年前までは毎日のように使っていたの。

でもなにせ、土鍋。焼き物ができないのよ。ビールを飲みながら、焼肉とか、野菜と肉のごった焼きとかしたいという思いがつのっていた時に、秋葉原のバッタ通りで見つけたのが1200円の小型ホットプレートよ。鍋が取り外しが出来ないのはどうかと思ったけど、まあ、値段が値段だしね。

でも2年使ったら、ヤになっちゃった。電熱器付きの鍋を水道で洗うのに抵抗があるのよ。もちろん電熱器には水がかからないように注意するけれど、そうは言っても少しはかかる。

それで秋も深まって、気温が落ちるたびに頭の中で理想の電気鍋を描くようになったわけ。

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