家事・ライフ

ドムドムを復活させた“元専業主婦”の社長・藤崎忍さん、「社長、1つも売れません!」を歓迎するワケ

SNSでは熱いファンと細やかにコミュニケーション

ドムドムは、SNSの使い方にも特徴がある。大手飲食チェーンやコンビニチェーンでは、公式アカウントをフォローし、公式アカウントの投稿をリツイートした人の中から抽選で賞品を贈るキャンペーンなどがよく行われるが、ドムドムではそうしたキャンペーンは実施しない。

「ドムドムの公式アカウンって、他のファストフードチェーンに比べてフォロワー数は少ないんですけど、各ツイートにつく『いいね!』の数は多くて。エンゲージメント率みたいな数字にするとかなり高いんです。ドムドムを日頃から利用してくださっているかたと、日頃から応援して下さっているかただ思うので、その声はリアルなものだし、大事にしたいんですよね。だから、それが薄まるぐらいならフォロワーを無理に増やしたくはないんです」

藤崎忍
SNSも上手に活用している
写真9枚

藤崎さん個人でもアカウントを運用していて、ドムドム公式アカウントに対し、時にツッコミを入れながらフォローもしている。例えば、どむぞうくんデザインのピアスをどむぞうくんのぬいぐるみに装着した写真を公式がツイートすると、藤崎さんが「着用のイメージがつきにくいかと…可愛くて面白いのは認めます」と絵文字付きで引用リツイートしたことがある。これには、藤崎さんの細やかな気配りが隠れていた。


「実はあれ、社内で既に指摘したあとにツイートもしたんです。“ちゃんと指摘してあるので、間もなくモデルさんが装着した写真もアップされますよー”と早くお客さまに伝えておきたくて。お客さまが疑問に思ったり、もやもやしたり、そういう時間を短くしたいので、ちょっと小芝居みたいなことをしてしまいました。周りからは『それさっき言ってたじゃないですか』って言われちゃいましたけど(笑い)」

◆ドムドムフードサービス代表取締役・藤崎忍さん

藤崎忍
新業態ツリーアンドツリーズの前にたたずむ藤崎さん
写真9枚

ふじさき・しのぶ。1966年生まれ。2017年11月、株式会社レンブラントインベストメントに入社し、株式会社ドムドムフードサービスに出向。翌年8月にドムドムフードサービス代表取締役に就任し、これまで培ってきた関係力をフルに発揮し、業績を順調に回復させる。ドムドムは1990年代、全国400店舗まで拡大したが、2017年にレンブラントホールディングスに事業譲渡され、現在はドムドムハンバーガー27店舗、新業態ツリーアンドツリーズ1店舗。著書に『ドムドムの逆襲 39歳まで主婦だった私の「思いやり」経営戦略』(ダイヤモンド社)、『藤崎流 関係力: 成功に導く対人の心得』(repicbook)がある。@dom_fujisaki

※藤崎の崎は「たつさき」が正式表記

撮影/小山志麻 取材・文/赤坂麻実

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