家事・ライフ

専業主婦だった薄井シンシアさんが仕事復帰1年目で売上1億円を達成できた理由とは?

専業主婦から再就職して初年度の収入がサラリーマンの平均年収超に

私がプロデュースしたカフェテリアは、年間3000万~4000万円ほどの売り上げが見込まれていましたが、私が携わった初年度に1億円を突破しました。売り上げ増加分のある一定の割合をボーナスとしていただく契約だったので、基本給と合わせて私の年収も初年度で日本のサラリーマンの平均年収を超えました。

今振り返っても面白い仕事でしたね。子供たちが食堂にいる時間は常に子供たちの中に入って話を聞きました。聞き取った要望を一つずつ叶えていくと、それがお金になっていく。挑戦したことの手ごたえがビビッドに感じられる仕事でした。

薄井シンシア
専業主婦の時代にしてきたことが職場で活きたという
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子供の話を聞くことは、それこそ専業主婦の時代にしてきたことです。私は娘の話を毎日、熱心に聞きました。子供は敏感ですから、親が身を入れて聞いていないと、話をしなくなります。子供が「この前のあの服、○○ちゃんがまた着てきてね」と話し始めたとき、「あの服?」とか「ふうん」とか言うのではなく、「ああ、この前言ってたかわいいやつね」と相槌を打てたら、子供も乗って話してくれますよ。ずっと聞いているうちに、誰しもどんどんいい聞き手になるものだと思います。

専業主婦が誰でも仕事に就いてすぐ大活躍できるなんて、そんなことは、私は絶対言いません。残念ながら、通用しない人もいます。でも、専業主婦の経験が仕事には何の役にも立たないと思うのは、それもまたとんでもない誤りです。

◆LOF Hotel Management 日本法人社長・薄井シンシアさん

薄井シンシア
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1959年、フィリピンの華僑の家に生まれる。結婚後、30歳で出産し、専業主婦に。47歳で再就職。娘が通う大学のカフェテリアで仕事を始め、日本に帰国後は、時給1300円の電話受付の仕事を経てANAインターコンチネンタルホテル東京に入社。3年で営業開発担当副支配人になり、シャングリ・ラ 東京に転職。2018年、日本コカ・コーラ社に入社し、オリンピックホスピタリティー担当就任するも五輪延期により失職。2021年5月から現職。近著に『人生は、もっと、自分で決めていい』(日経BP)。@UsuiCynthia

撮影/藤岡雅樹 構成/赤坂麻実、編集部

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