不調改善

夏は汗の肌トラブルに注意!医師が教える、かぶれ・かゆみをしずめる食材&漢方薬

夏の肌トラブルには漢方によるケアもおすすめ

肌トラブルをはじめとする不調には、体質や肌質が関わっていることもあります。漢方薬は心身全体に作用し、体質や肌質をよい方向に導きます。また、自分に合ったものを毎日のむだけと手間がかからず気軽に始められるのがメリットです。

いろいろな生薬
肌トラブルに効果的な漢方薬を紹介
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汗の肌トラブルに漢方薬を取り入れる場合は、皮膚の水の代謝をよくしたり、皮膚を潤して乾燥を防いだり、炎症やかゆみを抑えたりするものを選びます。また、血流をよくする漢方薬を服用すると、栄養が肌にしっかり届くので、シミなどの改善にもつながります。

汗による肌トラブルがある人におすすめの漢方薬

・消風散(しょうふうさん)

消風散は、体の表面(肌)を侵す病因となる「風(ふう)」を消し去ることで、肌トラブルを改善させる効果が期待できます。肌のかゆみ、分泌物が多くじゅくじゅくして痂皮(かひ)があり、夏に悪化する傾向がある人に用いられます。

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

体の中に「熱」が停滞すると、皮膚をはじめさまざまな部位に炎症を起こします。黄連解毒湯は、体を冷やして熱をとり、炎症をしずめる効果が期待できます。のぼせ気味で顔色が赤く、いらいらして落ち着かず、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみのある人に処方されます。

漢方薬を使う際の注意点

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こる場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれたのは:皮膚科医・金城里美さん

皮膚科医の金城里美さん
皮膚科医の金城里美さん
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かねしろ・さとみ。皮膚科医。薬剤師。東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。今までの経験をいかし 、「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで情報発信している。

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