スキンケア

ストレスは美肌の大敵!適度な「糖質オン」が欠かせないとアンチエイジング医師が語る

お団子が2串のったお皿
糖質を摂ることで幸せホルモンのセロトニンが分泌される(Ph/イメージマート)
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「糖質オフ」「糖質フリー」というのはもう耳慣れていますが、美肌のためには適度な「糖質オン」がいいと言います。そう語るのは、『医者が教えるすごい美肌循環』(アンノーンブックス)の著者で、テレビや美容雑誌など多くのメディアで話題のアンチエイジングドクター・日比野佐和子さん。適度な糖質オンには、どのような美肌効果が期待できるのでしょうか。

糖質で脳を満たし、肌にストレスをかけない

ダイエット目的で「糖質オフ」している人もいますが、美肌を育てるには適度な糖質が必要だと、日比野さんは自身の経験も踏まえその理由を教えてくれました。

セロトニンのイメージラスト
セロトニンは美容の敵ともいえるストレスから肌を守ってくれる(イラスト/イメージマート)
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「私自身も過去に激しい糖質制限ダイエットをしたことで、肌と体に大ダメージを受けた経験があります。

そもそも甘いものを食べると気持ちがほっこりしませんか? その理由は糖質を摂ったことで脳が満たされ『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンという物質が分泌されるからです。逆にストレスを感じると甘いものが食べたくなるのは、セロトニンが不足しているから。

セロトニンは美容の敵ともいえるストレスから肌を守り、腸内環境も整えます。質のよい睡眠へと導く働きもあり、美肌づくりにとっては、セロトニンの効果は絶大。とりすぎはよくありませんが、適度な糖質はおすすめです」(日比野さん・以下同)

睡眠中はエイジングケアに欠かせない2つのホルモンが分泌される

睡眠が美容や健康に欠かせないことは周知の事実。でもなんとなくでそう思っている人もいるのでは? 実際に、どんなふうに睡眠が美肌の鍵を握っているか、日比野さんにうかがいました。

ベッドで寝る女性
睡眠中は、肌のエイジングケアには欠かせない2種類のホルモンが分泌される(Ph/イメージマート)
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「睡眠は、美肌を育てるための大事なインナーケアです。寝ると失われた体力が回復するように、肌も調子のよさを取り戻します。

そして、睡眠中は、肌のエイジングケアには欠かせない2種類のホルモン『成長ホルモン』と『メラトニン』が分泌されます。成長ホルモンは入眠後の3時間に分泌され、紫外線やストレスなど日中に肌が受けたダメージを修復する働きがあります。なので、この3時間は、睡眠を妨げることなく、深く眠ることが美肌をつくるコツです」

睡眠ホルモン「メラトニン」はアンチエイジングの強い味方

質のよい睡眠時に、成長ホルモンとともに分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」はアンチエイジングに心強い抗酸化力を持つホルモンだそうです。

「『睡眠ホルモン』と呼ばれるメラトニンには、肌や体を錆びつかせない強力な抗酸化力があり、その効果はビタミンC以上と言われています。このメラトニンは、成長ホルモンの分泌を促してくれるホルモンで、活性酸素を除去し、肌の老化を遅らせてくれます」

さらに、メラトニンは女性ホルモンを分泌する卵巣機能の若返りにも期待されています。不妊治療等でも処方されることが多いです。

◆教えてくれたのは:アンチエイジングドクター・日比野佐和子さん

アンチエイジングドクター・日比野佐和子さん
アンチエイジングドクターの日比野佐和子さん
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内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。アンチエイジングの第一人者として、基礎研究から最新の再生医療の臨床にいたるまで幅広く国際的に活躍。テレビや雑誌などにも数多く出演。2022年3月、美肌になるためのエイジングケアについて解説した『医者が教えるすごい美肌循環』(アンノーンブックス)を出版。10月には、フェムテックと女性のからだについてまとめた『医者が教えるすごい生理循環』を発売。https://yss-clinic.jp

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