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「卵巣がん疑い」65歳オバ記者がついに手術 手術室入り、麻酔から目を開けた瞬間、そして医師が告げたのは…

オバ記者
オバ記者ついに手術の日を迎える
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日本人の2人に1人が罹患すると言われている「がん」。「がん疑い」という診断を受けたのは、ライター歴40年を超えるベテラン、オバ記者こと野原広子(65歳)。ついに手術の日を迎えます。手術当日から開腹手術後の医師の“診断”までをレポートします。

* * *

弟が「頑張ってこうような」と心配そうに

手術当日の朝、茨城から弟夫婦が立ち会いで来てくれて、待合いロビーでほんの数秒の面会。いや、あれは面会じゃなくて、通りすがりだね。

「じゃ!」と手を振る私に「頑張ってこうよな」と11歳年下の弟が心配そうに言う。その横の義妹は顔が引きつっているし。

オバ記者
部屋には愛猫・三四郎のTシャツをお守り代わりに
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手術室に向かうというとイメージでは担架に寝かせられて運ばれるもの、だったけれど現実は看護師に付き添われて普通に歩いて行くんだね。

が、手術室に足を踏み入れたとたん、急に怖くなった。広い無機質な部屋で真っ先に目に飛び込んで来るのはテレビの医療ドラマでおなじみの天井の照明よ。大きな巨大な銀色の傘の中に、電球いくつついているのというアレよ。その真下に殺風景な手術台があって、「じゃ、ここに寝てください」って。

横になった私に目だけギロリと出した麻酔医が顔を覗き込み、執刀主治医と看護師と、部屋の隅にはこれまで診察してくれた担当女医のE先生が真剣な顔で座っている。「では普通に呼吸してくださいね~」と麻酔用のマスクで鼻と口をおおわれたら…。

手術が終わって担当医が告げたのは…

「のはらさーん、終わりましたよ~」

オバ記者
手術は知らない間に終わっていた
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夢うつつの中で私に話しかけたのは医師か看護師か。「姉ちゃん、じゃ、帰っから」と弟の疲れた声が聞こえたような気がしたけど、体がこれまで体験したことがないほど重たいというか、自分の意識と体がバランバランな感じをどうお伝えしたらいいのかしら。

で、私の手術時間はお腹を開いて見た結果で3コース想定されていて、良性腫瘍の場合2時間、境界悪性腫瘍の場合6時間、卵巣がんの場合8時間と聞いている。境界悪性腫瘍というのは、良性腫瘍と卵巣がんの中間的な位置づけのものみたい。

卵巣がんの疑いで開腹手術を終えた直後、全身麻酔から覚めた私に、E先生いわく「境界悪性でした。リンパの切除の必要もなく、抗がん剤の投与もありません。よかったですねぇ」。結局、手術時間は6時間だったみたい。

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6時間もの手術を終えたオバ記者
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