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合計10トンの脂肪を落とした食べ方コンサルタントが伝授!「結果を出す食べ方」のカギ「ジリジバ」とは?

甘い物は食物繊維やたんぱく質と一緒に。ゆっくり噛んで食べる

――ストレスをためない食べ方、とても参考になります。では痩せたいのになかなか痩せられないときはどうしたらいいでしょう。

岸村:ダイエットを挫折した人のお話を聞いていると、5kg、10kgと高い目標を掲げている傾向があります。「頑張っているのに今日はたった100gしか減らないんです」と嘆いている人には、長期目標だけではなく、短期の目標を掲げることをおすすめしています。

例えば、今月の目標は1㎏、今週は0.5kgのダイエットの目標を設定すると、100g減量で「できた!明日も頑張ろう」とやる気になります。目標設定の仕方も大事ですね。

ダイエットに役立つ「PFCバランス」
目標設定の仕方も大事(Ph/イメージマート)
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―――なるほど。あと、ダイエット中の空腹感はどのように乗り越えたらいいでしょうか?

岸村:まず栄養が偏っていると、無駄な食欲が湧き出やすいことを理解してください。空腹感が長く続き、それを満たすために甘いものを食べると一時的に血糖値が上がりますが、すぐに下がってしまって、余計にお腹がすき、もっと食べたくなります。

このような悪循環をなくすために、糖分が多い甘いものを単体でとるのではなく、食物繊維やたんぱく質、水分と一緒に上手に摂ると、空腹感がおさまります。

食物繊維はほとんどが不溶性で水に溶けないため、水分と共に胃腸に入るとそこで膨らむという性質があります。膨らむと満腹感を感じやすくなります。

食物繊維の代表的な食材は玄米、ごぼう、大豆製品ですが、たんぱく質とバランスよく摂取すると、さらに腹持ちがよくなります。

満腹感を覚えるまでつい食べ過ぎてしまう人におすすめは、ゆっくり噛んで食べることです。途中で温かいみそ汁やスープなどを飲むことで、食べることが一時中断されます。すると、脳で“おなかいっぱい”と感じるまでの時間をやりすごすことができて、満腹感を感じやすくなります。さらに、ゆっくり食べることで血糖値が急激に上がりにくくなるので、太りにくくなるというわけです。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・岸村康代さん

管理栄養士・岸村康代さん
管理栄養士・岸村康代さん
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管理栄養士。野菜ソムリエ上級プロ。一般社団法人「大人のダイエット研究所」代表理事。1万人以上の食べ方の指導をもとに、不健康な食事を改善させてきた食べ方の専門家。ダイエット指導では2000人以上を成功に導き、落とした脂肪は合計10トンを超える。ダイエット失敗経験を経て、論文や研究データや専門書を読破し、医療現場での臨床経験も活かして食について学び直し、自身も15kgの減量に成功。『あさイチ』(NHK)、『ヒルナンデス!』(日本テレビ)など、メディア出演も多い。http://www.power-food.jp/

取材・文/夏目かをる

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