不調改善

乾燥で悪化する「さめ肌」を改善させるには? 旬のブリなどなめらかな肌づくりに役立つ食べ物

二の腕を触る女性
乾燥しやすい冬に要注意のさめ肌
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お尻や二の腕などがザラつく「さめ肌」は、空気が乾燥する冬に悪化することがあります。皮膚疾患が原因の場合もありますが、多くはセルフケアで改善できると、漢方にも詳しい管理栄養士の小原水月さんはいいます。そこで、さめ肌の原因、ケアのためにとりたい食材やおすすめの漢方薬について教えてもらいました。

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さめ肌とは?原因と予防法

さめ肌とは、ザラつきやブツブツがある肌の状態を指し、肩や二の腕、お尻、太ももによく起こります。

毛穴に発疹ができる毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)や重度の皮膚の乾燥が起こる魚鱗癬(ぎょりんせん)などの皮膚疾患が原因の可能性もありますが、疾患でない場合は肌のターンオーバーの乱れで起きると考えられています。

さめ肌のメカニズム

肌のターンオーバーとは、肌細胞が生まれてから表面に押し上げられ、角質となってはがれ落ちるサイクルのこと。ターンオーバーに不具合が起きると、古い角質がはがれ落ちずに重なり合います。それによって、肌表面が乾燥したり、毛穴がふさがれたりすると、さめ肌になります。

ターンオーバーのイメージ
さめ肌になる原因の1つはターンオーバーの乱れ
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ターンオーバーが乱れる原因として、血行不良やホルモンバランスの偏り、疲労、ストレス、食生活の乱れによる栄養の過不足、運動不足、便秘などが挙げられます。

さめ肌に摩擦はNG

肌は刺激を感知すると、体を守るために表面を厚く硬く変化させるので、さめ肌が悪化します。スキンケアをするときは、肌を刺激しないように気をつけましょう。

たっぷりの泡を手のひらにのせている
スキンケアはこすらず優しく
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入浴時に体を洗う際は、せっけんやボディソープをよく泡立てて優しく洗います。タオルで水分をふき取るときも、そっとタオルを押し当てるようにしましょう。ゴシゴシと洗ったり拭いたりするのを避けることで、肌への負担を減らすことができます。

さめ肌の改善におすすめの食材

さめ肌を改善するために意識したい栄養素は、ビタミンEです。ビタミンEには血管拡張作用があり、肌の血流を促進することでターンオーバーを助けます。さらに、肌が本来持っている、乾燥などから体を守る「バリア機能」を高める成分も摂ると、ツルツルの肌に近づけます。

大豆

豆腐や納豆の豆製品
大豆のビタミンEとイソフラボンはさめ肌の改善や予防に◎
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大豆はビタミンEを多く含むため、さめ肌改善のために積極的にとりたい食材です。また、大豆に含まれるイソフラボンには女性ホルモンを助ける働きがあり、ホルモンバランスの乱れによるターンオーバーの不調改善にも役立ちます。

煮豆はもちろん、豆腐や納豆などの大豆製品でもビタミンEとイソフラボンを摂れます。

ブリ

ブリの照り焼き
ブリに含まれるEPAは肌の原料に
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冬が旬のブリにもビタミンEが多く含まれます。ブリに含まれるオメガ3脂肪酸の一種であるEPAは皮脂の原料になるため、肌の潤いを保ち、外的刺激から体を守るのを助けます。

皮が深緑色の背側の身は、引き締まった身のうま味を味わえるでしょう。また、皮が白い腹側の身はトロリとした脂を堪能できます。

ほうれん草

ザルにのったほうれん草
ビタミンE、β-カロテンが豊富なほうれん草
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緑黄色野菜の代表格、ほうれん草もビタミンEが豊富です。さらに、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変わり、皮膚を健やかに保ち、NFM(天然保湿因子)の合成を助けます。

ほうれん草は茎が適度な太さで、根元に近い部分から葉が生えているものが新鮮でおいしいと言われています。

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