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【大塚寧々 ネネノクラシ#45】「山の家」での日々 おいしかったカラシ大根とふきのとうの天ぷら

カラシ大根とふきのとうの天ぷらが絶品だった(Ph/網中健太)
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女優・大塚寧々さんが、日々の暮らしの中で感じたことを気ままにゆるっと綴る連載エッセイ「ネネノクラシ」。第45回は、寧々さんの「春のある一日」について。

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山の家に来るとあっという間に時間が流れる。朝起きて、山を眺めながら新鮮な空気を思いっきり吸い込み、体を伸ばすと気持ちがいい。

ラジオ体操でもしたい気分になる。実際はゆっくりコーヒーを飲みながらぼお~っとしているけれど…。庭に出ると、お隣のYさんが畑の手入れをしているのが見えて「おはようございます~」と挨拶する。まだ寝起きの私だが、Yさんは「野菜たくさんあるからよかったら持っていきな~」と言ってくださる。

ありがたく私はそのままついていく。畑から私の大好きなパクチーやルッコラやほうれんそう、じゃがいも大根をありがたく頂く。朝、土から取ったばかりの野菜はものすごく新鮮で良い香りがしている。そして、採れたての野菜をそのまますぐにサラダにして食べる。なんという贅沢で幸せ。ありがたや!

念願のカラシ大根作り

奥さんのMさんが、これからカラシ大根を作るという。Mさんの作るカラシ大根が最高に美味しくて大好きな私は、「手伝いたい!」とお願いする。 一度作り方を教えて欲しいと前からお願いしていたのだ。念願のカラシ大根作り!

一回に作る量が多くて、それだけでワクワクして楽しい。まずたくさんの大根、それも畑から採れたてだ! そして砂糖2kg。おお~こんなにたくさんの砂糖、一回の料理で使った事がない。混ぜ合わせるボウルも大きい。ボウルというか樽だ。

ごちそうさまでした!(Ph/大塚寧々)
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そして砂糖と塩と和がらしを混ぜ合わせる。最初オタマでやっていたが塩のかたまりもあるので、早々に手で混ぜ合わせる事に。Mさんとおしゃべりしながら作るのが本当に楽しい。大きな漬物容器に、まずうっすらと混ぜ合わせた粉をひきその上に大根を並べて、また粉をふり かけて層にしていく。大根の並べ方を考えるのも楽しい。全部並べたらその上から酢やみりんをかける。そして蓋をして重しを置く。完成だ!

混ぜ合わせながら10日ぐらいで出来るという。楽しみだ~。が、明日の朝に仕事で東京に帰らなければいけない私は10日後に来れるのだろうか? 来たい!来たい!来たいぞ~!

Mさんがふきのとうの天ぷらを夜作ってあげると言ってくださる。これまた嬉しすぎる。そういえば庭にふきのとう出てるかなと朝見た時はなかった。Mさんは「まだ出てない? もうきっと出てるわよ~」とおっしゃる。もう一度庭に戻りよく見てみると、あった! 草の陰に隠れていてよく見えなかった。どれぐらいの大きさが食べるのにいいのか今ひとつわから ないので、慌ててMさんを呼びに行って見てもらった。

「これはだいじょうぶ、これも、これも」 「たくさんある~私の目はふし穴だった!」と二人で大笑い。夜はMさんの作ってくださった庭にあったふきのとうの天ぷらを美味しくいただいた。ごちそうさまでした!

◆文・大塚寧々(おおつか・ねね)

1968年6月14日生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。『HERO』、『Dr.コトー診療所』、『おっさんずラブ』など数々の話題作に出演。2002年、映画『笑う蛙』などで第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第57回毎日映画コンクール主演女優賞受賞。写真、陶芸、書道などにも造詣が深い。夫は俳優の田辺誠一。一児の母。出演映画『Dr.コトー診療所現在』が公開中。

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