暖かい季節になってよく見かけるのがチェック柄のアイテム。ガーリーな雰囲気もあり、大人女性が取り入れると若作り感が出てしまいそう、と懸念の声も。そこで、大人女性でも着こなせる、ギンガムチェック柄を使ったコーデのコツをパーソナルスタイリストの杉山律子さんに教えてもらいました。
大人女性には遠目に見ると無地に見えるギンガムチェックがおすすめ
カジュアルなイメージが強いチェック柄は大人女性が着ると、部屋着感が出てしまったり、若作り感が出てちょっとイタい印象になってしまう場合も。大人でもチェック柄を上手に着こなすことはできるのでしょうか。
「いろいろなチェック柄がありますが、ネルシャツなどによくある大きなチェック柄だとカジュアル度が増してしまいますし、定番化している千鳥格子やグレンチェック柄はお仕事感が強く秋冬っぽい印象を与えがちです。
春夏に大人女性が取り入れるなら、ギンガムチェックがいちばん無難。おしゃれ感も楽しめます。
例えば、赤と白のギンガムチェックは近くで見ると赤と白ですが、遠目に見るとピンクに見えますよね。“柄”というと難しくなりますが、遠目に無地に見えるギンガムチェック柄は柄の中でもシンプルで、そういう意味で使い勝手がいいんです。ですから、大きなギンガムチェックではなく、小さいギンガムチェックを選ぶのがコツです」（杉山さん・以下同）
寒色系と白のチェック柄なら大人でも使いやすい
ギンガムチェックを選ぶときには、どんな色の組み合わせがおすすめなのでしょうか。
「赤と白はギンガムチェックの定番ですがこれだとガーリーすぎるので、大人女性には黄色と白、またはグリーンやブルーなど寒色系と白の組み合わせが使いやすいです。黒と白も遠目に見るとグレーになるのでいいと思います」
フレアスカートやオーバーサイズのシャツで取り入れるのがベター
では、ギンガムチェック柄はどんなアイテムで取り入れたら失敗しないのでしょうか。パンツなどは着こなしかたによってはパジャマに見えてしまう心配も。
「フレアスカートのようにデザイン性のあるものだとギンガムチェックでも部屋着感が出づらいです。ただし、面積が広い分、かわいらしさも増してしまうので色は寒色系に、さらに合わせるトップスはシンプルなTシャツにしましょう。
甘めのボトムスには甘めのトップスというように甘め同士で合わせようとする人が意外に多いですが、それだと甘さがてんこ盛りになってしまいます。コーディネートは、『甘めのボトムスには辛口のトップスを合わせる』というルールを意識するだけでも素敵になりますよ。
また、オーバーサイズのシャツも取り入れやすいと思います。中に白の見せインナーを仕込んで前ボタンを深めに開けて着ると甘くなりすぎません。ボトムスは、白か黒のアイテムを合わせて、チェック柄を際立たせましょう」
足元はスニーカーか、ポインティッドパンプスで締める
「ギンガムチェックのフレアスカートにはスニーカーがおすすめですが、トップスに洗いざらしの白シャツなど辛口なものを合わせているならパンプスでもきれいです。
その場合、先がラウンドのものではなく、尖っているポインテッドパンプスを選びましょう。同じパンプスでも先がラウンドとポインテッドでは全く印象が違います。ポインテッドパンプスを合わせると甘めのアイテムも締まるので大人女性におすすめです」
涼しげな印象のギンガムチェック柄は、春夏に活躍しそうなアイテムです。ガーリーな印象もあるだけに辛口アイテムと合わせて、大人のコーデを楽しみましょう。
◆教えてくれたのは：パーソナルスタイリスト・杉山律子さん
一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー＆アイデア』（翔泳社）がある。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719
取材・文／青山貴子