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薄井シンシアさん、熟年離婚を迷う女性たちへ 「老後の支え合い」はお互いを利用し合っているだけ「自立しなさい」

薄井シンシアさん
薄井シンシアさんが熟年離婚を迷う女性たちにメッセージ
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外資系企業の正社員として働く薄井シンシアさん(64歳)は、結婚後、仕事を辞めて外交官の男性に連れ添い、17年間の専業主婦生活を送りました。子育てが終わった47歳のときにキャリアを再スタート。58歳で、30年あまり連れ添ったご主人と円満離婚しました。「シンシア流離婚・その3」は、熟年離婚を迷う女性たちへの強烈なメッセージを届けます。

離婚から1年後に寂しさがきた

私が離婚の寂しさを感じたのは、離婚から1年余りたった2019年の大晦日でした。翌年に東京オリンピックの仕事を控えていたため、2019年は初めて米国に住む娘のところへ行かず、1人で年末年始を過ごしました。

子どもの頃は家族が周りにいたし、結婚後は夫と娘が隣にいた。離婚した年も米国の娘と年末年始を過ごしました。だけど2019年の大晦日は人生で初めて1人。あのときはめちゃくちゃ寂しかったです。

我が家はNHKの『紅白歌合戦』を見るのが習慣で、海外赴任中も必ず見ていました。だから2019年も自宅で1人で『紅白』を見ました。その日は街も静かで、「ああ、私は1人で新年を迎えているんだ。本当に1人なんだな」としみじみと寂しくなりました。

でも孤独になって自分を見つめ直したときに、「人間は基本的に1人だ。寂しいけれど、この自由が自分に一番合っている。離婚しておいてよかった。正解」と感じました。私は泣くよりも頭で考えるタイプなので、寂しさの一方で、すごく自分に納得していることに気づきました。

老後の「支え合い」はお互いを利用し合っている

よく、「老後は支え合う」というけれど、みんなの「支え合う」は「他人を利用する」とも聞こえます。言い方は悪いかもしれませんが、男性は世話をしてもらうことを期待している。女性は経済的に面倒を見てもらうことを期待する。お互いに自立していない。

薄井シンシアさん
老後の「支え合い」はお互いを利用し合っている
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「お互いに支え合おう」ときれいごとを言うけれど、利用し合っているだけじゃないですか? 離婚を考えながら行動に移せない女性の多くは、夫を縛り付けたいだけな気がします。だから彼女たちに「自立しなさい。健康さえあれば、日本はいくらでも仕事があるから」と伝えたいです。

独身のときに貯めたお金は、全部株に投資して忘れる

私は結婚するとき、それまで稼いだ貯金をすべてインデックスファンドに投資しました。結婚前に稼いだお金は自分のお金だから自由に使ってよいでしょ?

私は当時からファイナンシャルリテラシーが高かったので、「将来のお金にしよう」と考えていたし、今も投資しています。

株の価値は上がったり下がったりするけれど、全体的には上がっています。もちろん結婚当時は離婚を考えていませんでした。でも、将来の貯蓄として役立っています。

◆薄井シンシアさん

薄井シンシアさん
薄井シンシアさん
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1959年、フィリピンの華僑の家に生まれる。結婚後、30歳で出産し、専業主婦に。47歳で再就職。娘が通う高校のカフェテリアで仕事を始め、日本に帰国後は、時給1300円の電話受付の仕事を経てANAインターコンチネンタルホテル東京に入社。3年で営業開発担当副支配人になり、シャングリ・ラ 東京に転職。2018年、日本コカ・コーラに入社し、オリンピックホスピタリティー担当に就任するも五輪延期により失職。2021年5月から2022年7月までLOF Hotel Management 日本法人社長を務める。2022年11月、外資系IT企業に入社し、イベントマネジャーとして活躍中。近著に『人生は、もっと、自分で決めていい』(日経BP)。@UsuiCynthia

撮影/小山志麻 構成/藤森かもめ

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