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今が旬の生らっきょうは傷むのが早め!日持ちさせる“塩漬けレシピ”を野菜ソムリエプロが紹介

土つきのらっきょう
生らっきょうが食べられるのは旬の5〜7月(Ph/photoAC)
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ポリポリとした食感がおいしいらっきょう。酢漬けなどの加工品は通年出回っているが、旬を迎える5〜7月には土付きの新鮮なものも店頭に並ぶ。「旬の時期だけ食べられる生らっきょうは、実が引き締まっていておいしいですよ」と話す野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、旬のらっきょうの選び方や、正しい保存の仕方を教えてもらった。

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おいしいらっきょうの見極めポイント

らっきょうは足がはやい野菜です。そのため、生らっきょうを店頭で購入するときには、なるべく採りたてのものを見極めるのが、おいしいものを選ぶコツです。

らっきょうの選び方|粒がふっくら&白いものを

らっきょうは、傷がなく、白くて粒がふっくらとしているものを選びましょう。粒に丸みがあり、適度にかたいらっきょうは、漬け物にするとシャキシャキとした食感を楽しむことができます。

葉付きのらっきょう
らっきょうを買うときは粒と葉をチェック!(Ph/photoAC)
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葉が伸びているものは収穫から時間が経っていると考えられます。また、粒が緑色のものはかたくなっている傾向があるので、こちらもNGです。また、この時期だけの根付きらっきょうも、芽が伸びていないものが良品です。芽の成長に栄養が使われてしまったものは、身が痩せている傾向にあります。

島らっきょうやエシャレットは葉が枯れていないものが◎

島らっきょうは根のあたりの部位が小ぶりな細長い品種で、シャキシャキとして辛味が強いのが特徴です。エシャレットは土寄せして若いうちに収穫する品種で、柔らかい食感とピリッと辛みのある味がおいしいです。

島らっきょうやエシャレットを買うときには、葉が枯れておらず、粒がふっくらとしてみずみずしく、ツヤのあるものを選びましょう。

島らっきょうの売り場
根が小ぶりで細長い品種の島らっきょう(Ph/photoAC)
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生らっきょうは早めに調理するのがベスト

生らっきょうは芽が出るのが早く日持ちしないので、すぐに調理するのがベストです。とはいえ、すぐに調理できない場合もあるでしょう。そこで一時的な保存の方法と、保存性が高まるレシピを紹介します。

生らっきょうは遅くとも翌日には処理を

旬の時期だけ手に入る生らっきょうは、とにかく保存に向きません。鮮度のよい泥付きと使い勝手のよい“洗い”の2種類が販売されていますが、好みによって選ぶといいでしょう。

“洗い”の場合はそのまま、泥付きは新聞紙などに包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫へ。どちらにしても、遅くとも翌日には調理しましょう。

生のらっきょう
生らっきょうを手に入れたら、遅くても翌日には料理を(Ph/photoAC)
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半年以上保存可能な「らっきょうの塩漬け」レシピ

らっきょうは漬け物にすると、保存期間を延ばすことができます。定番の塩漬けにすれば冷蔵庫で半年から1年保存が可能なので、好みの塩味に塩抜きをして食べましょう。空気に触れないため、こまめに混ぜなくてもカビが生えにくい、塩水漬けのレシピを紹介します。

らっきょうの漬物
塩漬けはしょうゆ漬けや甘酢漬けにアレンジ可能(Ph/photoAC)
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ちなみに、塩漬けを甘酢漬けやしょうゆ漬けなどにすれば、保存性がさらに高まるうえに、アクが抜けて乳酸発酵し、味がマイルドになります。甘酢漬けにするときは市販のらっきょう酢を使うと簡単です。また、らっきょうを漬けた酢を調味料やドレッシングの材料にすれば、無駄なく活用できます。

らっきょうの塩漬け
らっきょうは塩漬けにすると半年から1年ほど保存が可能
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《材料》(作りやすい分量)
らっきょう…1kg 鷹の爪…2〜3本
【A】(塩水)塩…100g(らっきょうの10%程度) 水…1L(らっきょう1kgあたり1L目安)

《下準備》
【A】水を火にかけ沸騰させて冷まし、塩水を作っておく。

《作り方》
【1】らっきょうは薄皮を外してよく洗い、根と茎の部分を切り落とす。流水で洗うと薄皮が取れやすい。
【2】煮沸消毒した保存容器に、らっきょうと【A】、鷹の爪を入れて3日常温で保存する。
【3】3日目以降は冷蔵庫で保存する。1年ほど保存可能。

お好みでみそやかつお節をつけて食べても、らっきょう独特の味わいや生のパリッとした食感を楽しめておいしいです。

◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

野菜ソムリエの福島玲子さん
野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
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ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/

構成/イワイユウ

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