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フローリングにできた黒いシミを取るには? 用意すべき3アイテムと3つの手順

フローリングに、ポツポツとできてしまった黒いシミ。何が原因でできてしまったのかわからず、どう掃除していいものか困ってしまう……という人、多いのではないでしょうか?

赤いソファーとサイドテーブルのある部屋
Ph/Photo AC
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羽田空港の清掃員の新津春子さんは、清掃に関するさまざまな国家取得を保持し、全国ビルクリーニング技能競技会では史上最年少で優勝経験を持つ、掃除のプロフェッショナル。新津さんによると、家庭にあるもので、簡単にフローリングにできたシミを落とせるとのこと。シミの原因と、フローリングを傷めずにきれいにシミを落とす掃除のコツを聞きました。

* * *

シミの原因は、生活習慣にあった!

いつのまにかフローリングにできがちな黒いシミは、食べ物や洗剤をこぼして放置すると発生するものです。

フローリングにできた黒いしみ
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キッチンやダイニングではなく、リビングなど一見料理とは関係のない場所でも、たとえば作った食事を運んだときにドレッシングがこぼれていたり、お菓子をつまみながらコーヒーを飲んだときにぽたりと垂れていたり、手を洗ったあとに拭ききれていなかった水分が飛んでしまうなどして、汚れが知らず知らずのうちに蓄積されて、シミとなって表れるんです。

こうしてできたシミは、コツを押さえれば、できるだけフローリングを傷めずに、きれいに取ることができますよ。

フローリングの黒いシミの掃除法

掃除の手順は以下の通りです。

【1】ポツポツとできてしまった細かい黒いシミ掃除をするときは、メラミンスポンジを用意しましょう。まずメラミンスポンジをぬるま湯で濡らしてから、固く絞ります。そこに、食器用洗剤の原液を1滴たらしましょう。

メラミンスポンジでフローリングの汚れを落としている
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【2】その後、洗剤を含んだメラミンスポンジをフローリングのシミに当てて、力を入れずに、くるくると回しながら、なでるようにシミがある部分をこすります。

力を入れて強くこすると、フローリングが傷んでしまうので、あくまでやさしくなでるようにするのがポイント。力は入れなくても、あっという間にきれいになりますよ!

フローリングを水拭きしている
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【3】汚れが落ちたら、仕上げに水分を含んだティッシュやタオルで2~3回水拭きを。こうしてフローリングについた洗剤を取り、最後にから拭きをして完了です。

シミがきれいになったあとのフローリング
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◆細かいシミではなく、広範囲の黒ずみの場合は?

もしシミが広範囲になってしまって、手がつけられない…と思っても、意外とおうちにあるもので対処できます。そんなときは、食器用洗剤を50倍に薄めたぬるま湯タオルで掃除をしましょう。

タオルは一度(食器用洗剤を50倍に薄めた)ぬるま湯にひたして固く絞ったら、乾いたタオルを巻き付けて、もう一度絞ります。そうすれば、水分を最小限にすることができて、フローリングを傷めずに済みますよ。

汚れがひどい場合は、食器用洗剤を洗濯用粉末洗剤に変えて同じように薄めたぬるま湯に浸して絞ったタオルでなでるようにこすれば、だんだんとシミが落ちてきます。フローリングの汚れが落ちるまで、タオルの拭く面を変えながら、こすり続けましょう。

汚れが落ちたら、先ほどと同様に仕上げの水拭きとから拭きをして完了です!

◆フローリングの黒いシミを掃除する時に用意するものまとめ

台所用洗剤とメラミンスポンジ、タオル
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【シミが細かい場合】メラミンスポンジ、食器用洗剤、仕上げ拭き用のティッシュまたはタオル

【シミが大きい場合】タオル2枚、食器用洗剤(汚れがひどい場合は、洗濯用粉末洗剤)、仕上げ拭き用のティッシュまたはタオル

フローリング掃除の際に注意すべきポイント

きれいなフローリングを保つために、新津さんは掃除をする際に気をつけるべきポイントも教えてくれました。プロ直伝のコツを、しっかりと押さえましょう!

◆シミ掃除のポイント2つ

掃除の際、気をつけるポイントは2つあります。1つは水を大量に使わず、水分は最小限に抑えること。フローリングの溝に水がたくさん入ってしまうと、木材が傷んで、反って変形してしまいます。

もう1つは、フローリングを水拭き掃除するときには、一度掃除機をかけてからすることを忘れずに! 食べカスやホコリなどの小さいゴミがあるまま、水拭きでフローリングをこすると、表面にキズがついたり、フローリングの溝にゴミが入って溜まったりしやすくなります。

必ず掃除機かハンディクリーナーをかけて、小さなゴミを取ってから床の掃除に取りかかってくださいね。

◆広範囲のシミ掃除のあとは、ワックスがけも必要

細かいシミならば必要ないですが、広い範囲を水拭きしたときは少なからずワックスが禿げています。美しいフローリングを保つなら、半年~1年に一度、ワックスがけを掃除業者に頼むのがベストですが、フロアワイパー用のワックスシートでOKなので月1回をめどに定期的にワックスがけをすると、きれいなフローリングを保てます。

フローリングワイパーをかけている
Ph/Photo AC
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ワックスがけをするときは、必ず力の加減を均等に、かつ、往復ではなくフローリングの木目に沿って一方通行でかけるようにしてくださいね。意識しないと、ワイパーを動かす最初と最後に体重がかかりやすく、ワックスの厚みにムラがでてしまいます。「力を均等に」「一方通行でかける」という2点さえ意識すれば、自分でも上手にワックスがけができますよ!

教えてくれたのは:新津春子さん

新津春子さん
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にいつ・はるこ。1995年、日本空港技術サービス(現:日本空港テクノ)に入社。1997年に(当時)最年少で全国ビルクリーニング技能競技会1位に輝く。以降、指導者としても活躍し、同社ただ1人の「環境マイスター」として、羽田空港全体の環境整備に貢献し、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)で5回にわたって取り上げられた。著書に『子どもと一緒に身につける!ラクして時短の「そうじワザ」76』(小学館)など計12冊+DVD1部。http://www.jatec.co.jp/house-cleaning/

構成/イワイユウ

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