家事・ライフ

玄関やトイレに敷くマット類って必要? 病院清掃35年のプロが解説する

土足用の玄関マットは屋外に「縦に長く」敷く

「もし土足用に敷くなら、屋外に、縦に長く敷くことをおすすめします。そもそも、屋外用の玄関マットは病院や商業施設などの入口ドア前に置かれ、靴底を通じて、玄関から入り込む汚れを減らすためにあるもの。

玄関マットをよく見ると、無数の毛が編み込まれていることが分かります。その毛も1本1本抜いて並べてみると、マットの何百倍という表面積の広さに驚かされます。その毛と毛の間に、靴底のホコリやドロをかき出して落とすことが、玄関マットの本来の役割なのです」

外から持ち込む汚れを減らすのが目的

そう考えると、玄関に入る人が外で玄関マットの上をたくさん歩けば歩くほど、玄関に持ち込まれる汚れは減り、効率的になります。

屋外用の玄関マット
屋外用のマットを置くなら縦長に置く(Ph/photoAC)
写真5枚

「1歩や2歩では効果がありません。少なくとも、3歩、4歩、5歩と歩いてもらう必要があります。それによって、外から持ち込まれる汚れが相当減ります。結果、玄関のタタキに汚れが溜まりにくくなり、タタキのお掃除の手間や時間を減らすこともできます。

もし縦長に敷けるほどのスペースがないなら、玄関マットの上で立ち止まり、靴底をこするなどして、意識して汚れをかき出すのも一つの方法です」

いかがでしょうか。何の気なしに敷いていたマットも、何週間、何か月も敷きっぱなしにしていたらあまりに不衛生。マメに洗えないなら、撤去も検討すべきでしょう。

◆教えてくれたのは:松本忠男さん

プラナ代表取締役社長、ヘルスケアクリーニング代表取締役社長・松本忠男さん
プラナ代表取締役社長、ヘルスケアクリーニング代表取締役社長・松本忠男さん
写真5枚

プラナ代表取締役社長、ヘルスケアクリーニング代表取締役社長。東京ディズニーランド開園時の正社員、ダスキンヘルスケア勤務を経て、亀田総合病院のグループ会社に転職。現場の清掃管理者経験を含め33年間、病院清掃に従事。トータル700人以上の清掃スタッフを育ててきた経験から、掃除のコツやノウハウを、医療、介護施設、清掃会社、家庭などに伝授している。著書に、『病院清掃35年のプロが教える 最新科学でわかった病気にならない掃除術』(幻冬舎)などがある。

●”幸せの通り道”玄関を見違えるほどキレイにするテクニック【新津春子のラクするお掃除術】

●片付け下手な人こそ作るべきバッファゾーンとは?きれいな部屋を保つ裏ワザ

関連キーワード