家事・ライフ

「物置部屋を作る」ことはなぜキレイな生活空間への近道に?片付けの達人が語る

物置部屋をつくれないときの解決法

物置部屋をつくるのが難しいというお宅には、こんな対処法があります。

一時的に寄せることで結果的に物の整理ができる

部屋数がかぎられているならば、一軒家ならガレージや庭、ベランダに物を寄せてもOKです。以前、激狭アパートの片付けの依頼を受けたときは、許可をもらってアパートの外廊下に一時的に物を並べました。

ガレージに置かれた物
部屋がない場合はガレージに物を一時的に避難する方法も(Ph/photoAC)
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こういったケースだと、いつまでも物をその場に放置しておけません。なので、また部屋の中に戻す必要があります。けれど、人は不思議なもので「せっかく部屋をきれいに片付けて、すっきりとした空間を作ったのだから、そこをまた物だらけにしたくない」と思うのです。

すると、たいていの人はあれもいらない、これもいらないと自分から言い出します。少なくとも、すべてのものを家の中に戻してほしいとは言いません。本人がいる物だけを部屋に戻し、部屋に入らない物は処分する、ということがほとんどです。こうすることで、物の取捨選択をすることにつながります。

捨てられない、でもスペースがない人におすすめの裏ワザ

物を動かす場所がないけれど、どうしても捨てられない、という人には、究極の裏ワザがあります。それは、物を部屋の片隅に寄せて、家具で隠してしまう方法です。

家具の裏に作った物置スペース
家具の裏に物置スペースを作るのも一手(Ph/photoAC)
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まず物だまりになっている使ってない物を、とりあえずブルドーザーのように部屋の片側にざっと寄せましょう。それを家具の後ろに隠してしまうんです。例えば、壁際にあった本棚を壁から1メートルほど離し、後ろにできた空間に寄せたものを隠します。

物を置く場所と生活する空間をしっかり分けて境界線をつくることで、生活空間は過ごしやすくなります。片付いた小スペースだけでもきれいをキープしながら暮らすことで、少しずつ片付けへの意識も変わっていきますよ。

◆教えてくれたのは:幸せ住空間セラピスト・古堅純子さん

古堅純子さん
幸せ住空間セラピスト、家事効率化支援アドバイザーの古堅純子さん
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幸せ住空間セラピスト、家事効率化支援アドバイザー。整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャーの資格を所持。1998年、老舗の整理収納サービス会社に入社。20年以上現場第一主義を貫き、クライアントのもとへ通う。5000軒以上の家でサービスを重ね、古堅式メソッドを確立。オンラインを含むコンサルティングやメディア出演や講演も行う。著書は累計60万部で、最新著は『「シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識』(朝日新聞出版)。YouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」は、1000万回再生を突破。チャンネル登録者数9万1000人(2022年4月現在)。https://s-d-m.jp/talents/jyunko-furukata/

構成/イワイユウ

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