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新型コロナの感染は医療保険の対象?自宅療養でも「入院給付金」を受け取れるケースは多い

医療保険は2年さかのぼって申請可能

新型コロナに感染したけどまだ申請していないという人は、早めに申請してください。医療保険の申請は、ほとんどの場合過去2年間さかのぼって申請ができます。申請のやり方は、お住まいの自治体、または保健所のホームページにアクセスし、必要な書類を確認し、自治体、保健所の窓口に申請。受け取った書類をもとに加入している保険会社に提出するだけです。厚生労働省の「My HER-SYS(マイハーシス)」内の「療養証明書」でも可とする保険会社もあります。

医者が記入する書類
必要な書類などはお住まいの自治体、または保健所のホームページをチェック(Ph/photoAC)
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保険会社に申請後、受理されたら給付金が指定の口座に振り込まれます。手続きはいたって簡単です。自分が該当するかどうかわからないという人は、一度契約している保険会社に連絡してみてください。

家族全員感染で100万円以上も。医療保険は増額すべき?

現在、新型コロナウイルス感染を医療保険の対象にしている保険会社は多く、なかには「PayPayほけん」のように1500円から加入できる「コロナお見舞金」保険サービスも出てきています。実際、複数の掛け捨ての医療保険に加入していて、家族全員にコロナ陽性反応が出て、総額100万円以上の保険金を受け取った人もいます。

こう聞くと「自分も医療保険の額を増やしたほうがいいんじゃないか」と思う人がいるかもしれません。ただここで考えてほしいのが、「トータル的に考えて、本当に得をするのか」ということです。これまで毎月払ってきた1か月当たりの保険料×年数を計算した場合、新型コロナの給付金で受け取った額は、全体の掛け金の1割にも満たないということもありえます。

電卓と天秤
保険に加入する前にコストを考えて(Ph/photoAC)
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保険の見直しはトータルのコストを考えて

そう考えると、「今回新型コロナにかかったから、また次にかかった時のために保険料を高くしよう」と考えるのは、必ずしも「得する」考えだとは言えません。もちろん、新型コロナ以外の病気にかかるリスクはあるので、保険に入っておいたほうがいい人もいるでしょう。

新型コロナに感染して、まだ保険申請をしていない人は早めに申請するを。保険の見直しをする人はトータル的なの支払いコストを考えたうえで、決めることをおすすめします。

◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

生方正さん
生活コスト削減コンサルタント・生方正さん(Ph/藤中一平、イメージコンサルタント/坂井二朗)
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うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。

構成/間野由利子

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