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公共料金をクレジットカード払いにするメリットは?特におすすめのカードは?節約のプロが指南

カレンダーと電卓とクレジットカード
公共料金や税金、クレジットカードで払う?(Ph/photoAC)
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光熱費等の公共料金や社会保険料、所得税などの納付に使えるクレジットカードやバーコード決済。出かけずに支払いができるのは便利ですが、決済手数料も気になるところ。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、公共料金や税金の納付にクレジットカード・バーコード決済を使うメリットとデメリットを教えてもらいました。

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クレジットカード、バーコード決済のメリットは納付忘れをしづらくなる

公共料金や国民年金保険料などのクレジットカード払いの一番のメリットは一度手続きをすれば、決まった日にちに自動でクレジット決済されるので手間がかからないことです。このクレジットカード払いの場合は、利用手数料がかかりません。

また、バーコード決済も家にいながら納付できるので、支払いに行くのをあとまわしにして払い忘れてしまうというミスをしづらくなります。

請求書と現金
手数料を払ったとしてもメリットがある場合も(Ph/photoAC)
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クレジット払いのメリットと手数料を比較して得する方を選ぶ

一方で、公共料金や税金をクレジットカードで都度納付する場合には所定の決済手数料がかかります。決済手数料の一例としては、納付額が1円〜1万円の場合は83円、1万1円〜2万円の場合は167円…となっています。なお、「国税クレジットカードお支払サイト」(https://kokuzei.noufu.jp/jpn/)では、決済手数料の試算ができます。

決済手数料を払ってでもメリットがある場合

一方で、忙しい、体調が悪いなど、支払いに行けず期日に間に合わず延滞金が発生したり、移動の交通費やATMの時間外手数料、支払いついでに立ち寄ったコンビニで無駄使いしたりすることもなくなるので、決済手数料を払ったとしても、メリットがある場合も実はあるのです。

ポイントが貯まるクレジットカードで支払う

また、公共料金や税金の支払いもポイント還元の対象になるクレジットカードもあります。クレジットカードで1万円納付する場合を計算すると、決済手数料83円÷1万円=0.83%が上乗せになりますが、これは最小限の金額です。1万1円の納付では167円の決済手数料、つまり約1.6%が上乗せになります。つまり、決済手数料が何%か計算して、その数字よりも高いポイント還元率のクレジットカードで納付することができれば、ポイントの差額分が得になるといえます。

両手をあげる人
クレジットカードの還元ポイントと手数料を比較してみて(Ph/photoAC)
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なお、PayPayやauPAYなどのバーコード決済の場合、以前は公共料金の支払いもポイント付与の対象になっていましたが、現在は対象外となっているものがほとんどです。

楽天ペイでは、2023年4月17日から税金や公共料金などの請求書から支払いができる「楽天ペイ(請求書払い)」が開始。バーコード決済自体にポイントはつきませんが、「楽天カード」から「楽天キャッシュ」へチャージすると0.5%分の「楽天ポイント」が付与されます。楽天カードで楽天キャッシュへチャージし、楽天ペイで支払うことで、現金よりも0.5%分のポイントがお得になります。

手数料負けしないクレジットカード2選

還元率の高いカードでも、公共料金や税金の納付の場合はポイント対象外や還元率が下がるものがあります。まずは自分が使っているクレジットカードの規約を公式サイトなどで確認しましょう。

そのうえで新しくカードを作ることを検討するのであれば、私がおすすめするのは「Recruit Card(リクルートカード)」と「P-one(ピーワン)カード」です。

公共料金の支払いでも1.2%のポイント還元「Recruit Card」

リクルートカードの公式サイト
ポイント還元率が高いリクルートカード(Ph/リクルートカードの公式サイト)
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私も公共料金を支払う際に使用している「Recruit Card」は、リクルートが発行するクレジットカードです。年会費が永年無料、ポイント還元率が1.2%と高く、一部の公共料金の支払いも1.2%還元の対象となっています(2023年3月25日現在)。

すべての支払いが1%OFFになる「P-oneカード<Standard>」

「P-oneカード<Standard>」はポケットカードが発行しているクレジットカードです。ポイント還元はありませんが、請求額が利用金額から1%オフになります(電子マネーチャージや金券購入は対象外)。公共料金や国民年金保険料などの支払いも1%オフの対象で、もちろん年会費等は一切かかりません。ポイ活が面倒だと思う人におすすめです。

P-oneカードの公式サイト
利用金額から1%オフが魅力の「P-oneカード」(Ph/P-oneカードの公式サイト)
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ただし、公共料金などをクレジットカード払いにした場合は領収書が発行されないため、領収書が必要な場合は窓口等で納付するようにしましょう。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/吉田可奈

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