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エアコンによる肌寒さを解消!節電にもつながる使い方を家電ライターが伝授

エアコンの送風で寒がっている女性のイラスト
冷えすぎないエアコンの活用法を家電ライターが伝授(イラスト/イメージマート)
写真5枚

エアコンの冷房や除湿をつけることで肌寒さを感じ、体が冷えてしまう人は少なくありません。夏本番に向け、今こそ知っておきたい「冷えすぎないエアコン活用法」を、家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらいました。

エアコンで体が冷える3つのパターン

そもそも、どのようなエアコンの使い方をすると肌寒さを感じてしまうのでしょうか。田中さんは「床に座っているとき」「気流が直接体に当たるとき」「冷気が下に溜まっているとき」に感じる可能性があると話します。

「暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動する性質があります。ですので、ただエアコンで冷房運転を続けるだけでは、床付近に冷たい空気が溜まりやすく、床に座っていると寒く感じてしまうのかもしれません。また気流が直接体に当たってしまうと体感温度が下がるので、より肌寒く感じてしまいます。

さらに、低い位置は十分冷えているのに、エアコン自体が高い位置にあるため、人が自分の上半身など高い位置は暑いと感じて、必要以上に設定温度を下げて冷やしてしまう可能性もあります」(田中さん・以下同)

風の吹き出し口は上に向け、サーキュレーターで風を循環させる

肌寒さの対策として、大きなポイントは2点。エアコンの吹き出し口の角度と、サーキュレーターを効率的に使うことです。

窓辺のサーキュレーター
サーキュレーターを使って風を循環させる(Ph/イメージマート)
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「まず冷房時は、吹き出し口を上向きにして、できるだけ高い位置から冷風を出すのが基本です。それでも冷風は途中から下に降りてくるので、エアコンの下にサーキュレーターを置き、風向きは部屋の中央に向けましょう。こうして斜め上に気流を送ることで、冷気が天井に押し戻され、天井付近の暖気と冷気が混ざった気流が対面の壁に沿って降りてきます。その結果、温度ムラが解消され、肌寒く感じるのも抑えられます。

サーキュレーターの使い方のおさらいになりますが、サーキュレーターは後方から空気を吸い、前に押し出す役割を果たしています。そのため、もしL字型の部屋など冷気が届きにくい場所がある場合は、冷気を運びたい方向にサーキュレーターを向け、風をつなぐといいでしょう」

温度を高めに設定して、暑がりの人は扇風機をプラスするのも手

悩ましいのが、同じ空間に暑がりの人と寒がりの人がいる場合です。

「温度設定については、個々の体感が異なるため、何度なら肌寒くない、ということは言えません。ただし、暑がりの人と寒がりの人が同じ部屋にいる場合は一工夫が必要です。たとえば、寒がりの人に合わせて温度を高めに設定したうえで、暑がりの人はプラスで扇風機に当たるようにすること。これは電気代の観点からも合理的ですね。

ちなみに節電を意識した場合、室温が28℃になるよう温度を設定するといいと言われています。リモコンやアプリでエアコンの温度設定を28℃にするのでなく、あくまでも室温が28℃になるように調整することです。そのため、実際はリモコンなどで26~27℃に温度設定している人が多いようです」

下に溜まりがちな冷気をサーキュレーターで循環させれば部屋中の温度が下がります。そうすることで、温度設定を上げても涼しく感じやすくなり、体は冷えすぎず、節電にもつながります。サーキュレーターや、サーキュレーター機能のある扇風機を持っている人は、サーキュレーターのポジションと風向きに注意して、ぜひ実践してみましょう。

最後に、肌寒さを感じにくい工夫が搭載されたエアコンを2点、おすすめしてもらいました。

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