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定年後は「自宅に住み続ける」と「売却」どっち?老後不安を考えると…お金の専門家の見解は

生活資金目的の融資を受けられる「リバースモーゲージ」

「リバースモーゲージ」は55歳以上の高齢者向けのローンで、家(自宅)を担保に生活資金目的で融資を受けることができます。毎月利息の支払いをし、死亡時に家を売却することでローンを一括返済します。

家の模型と虫眼鏡と電卓
自宅に住みながら、資金を捻出する方法もある(Ph/photoAC)
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「たとえば、土地の時価の50%を融資上限(500万〜2億円)などと設定し、死亡後は遺族が売却して返済。融資金返済後の余剰金が出れば相続人が受け取ります」

また、契約者が亡くなっても配偶者が契約を引き継ぎ、住み続けることができるので安心です。ただし、相続人が一括返済をする必要があったり、マンションは対象外になる場合も多いので、事前に確認や家族との相談が必要でしょう。

「リースバック」の融資は用途が自由

「『リースバック』は、保有不動産を売却し、そのまま賃借として家賃を毎月支払いながら住みつづけるサービスです」

戸建てだけでなく分譲マンションや倉庫、駐車場など、資産の種類が問われず、資金用途が自由なのも、生活資金としての融資となる「リバースモーゲージ」と異なる点です。ローンの返済に使ったり、物件を購入して賃貸収入を得て生活費にまわしたりと、融資の使い道はさまざまです。

老夫婦の人形とお金、メリット・デメリットのリスト
メリット、デメリットを考えながら選択を(Ph/photoAC)
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「自宅というたしかな資産を、キャッシュフロー資産に置き換えることで、シニアの生活にゆとりが生まれます。これが高齢者の消費活動につながれば、日本経済はもっと活性化し、若い世代の収入増にもつながってくるはずです」

「リースバック」は、高い金額で売却したいのか、なるべく安い家賃で住み続けたいのか、なるべく長く住み続けたいのか、など、希望によって契約が異なること、また業者によって買取価格や家賃に差が出やすいことなどがあるので、しっかりと検討してから利用しましょう。

◆教えてくれた人:菅井敏之さん

スーツを着た男性
菅井敏之さん
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すがい・としゆき。1960年、山形県生まれ。学習院大学卒業後、1983年に三井銀行(現・三井住友銀行)へ入行。個人・法人取引、およびプロジェクトファイナンス事業に従事し、2003年に金沢八景支店長(横浜)、2005年に中野支店長(東京)に就任する。48歳で銀行を退職したのちアパート経営をスタートし、現在は10棟80室のオーナー。銀行を舞台にしたテレビドラマの銀行監修を務めるほか、報道・情報番組などのメディアにもお金の専門家として出演している。著書『お金が貯まるのは、どっち!?』シリーズ(アスコム)はシリーズ52万部を突破。https://toshiyukisugai.jp/

『一生お金に困らない!新・お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)の書影

『一生お金に困らない!新・お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)

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