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アスリートも実践!「ルーティン」「ガムを噛む」が集中力UPに効果的な理由を自律神経の名医が解説

深呼吸も効果的

緊張を和らげるもう1つの方法は「深呼吸」です。緊張状態では自然と呼吸は浅く激しくなっていますが、ゆっくりと深呼吸をすれば、副交感神経が優位になり、心拍数が下がります。さっと行う場合は、鼻から息を3~4秒吸って、口から6~8秒吐く「1:2(ワンツー)呼吸法」がおすすめですが、時間がとれるのであれば、椅子に座った深呼吸がおすすめです。

《椅子に座った深呼吸のやり方》
【1】椅子に座って背筋を伸ばし、両手で体を包むように腕組みをする
【2】両腕で体を抱きしめながら、鼻から3~4秒かけて息を吸う
【3】口から6~8秒かけてゆっくりと息を吐く
【4】この動作を10回ほど繰り返す

「これで副交感神経が優位になり、緊張や不安は解消されていきます。そして緊張がほぐれれば、それだけ集中しやすくなります。自動運転している自律神経のなかで、呼吸は自分でコントロールできる唯一の行為です」

ガムを噛む

アスリートも行っている簡単な集中力アップ法に「ガムを噛む」というものがあります。「咀嚼」することが集中効果を生むためです。

ガム
ガムを噛むと集中力が高まる(Ph/photoAC)
写真4枚

「ガムを噛むと脳の血流もよくなり、咀嚼のリズムによって副交感神経が高まるため、自律神経も安定します。結果、集中力も高まるのです」

◆教えてくれた人:順天堂大学医学部教授・小林弘幸さん
こばやし・ひろゆき。順天堂大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。「腸のスペシャリスト」として、順天堂大学に日本初の便秘外来を開設。著書に『お医者さんがすすめるバナナの「朝食化」ダイエット』(アスコム)、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(同)など。

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