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《前科8犯男性も会場に!》66歳オバ記者が地元での講演会で語った「93歳母親の在宅介護」、「母ちゃんに守られている」と感じた出来事

オバ記者
2回目の公演も大盛況のうちに幕を閉じた
写真10枚

ライター歴45年を迎えたオバ記者こと野原広子(66歳)が、人生2度目の講演会に臨んだ。母親を在宅介護した経験を元に「介護で共倒れしないためのコツ」について、地元・茨城県桜川市で語った。オバ記者が、思わぬハプニングもあった講演会の一部始終を振り返ります。

* * *

メード服姿の写真を使ったワケ

講演会の前日、部屋の片付けをしていたら昔の写真が出てきたの。で、ふと思いついて主催の桜川市健康推進課のTさんに「あと2枚、冒頭で使いたい写真があるんだけど」とLINEをすると「どうぞ」と快諾してくれた。

写真をお見せしながら話したほうがわかりやすいし、私も話しやすいと思ったから、講演用の写真は2週間ほど前に送ってある。それに追加をお願いしたのが、メード服姿の私。

メード服を着た姿は好評だった
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私が50歳ころに『女性セブン』に掲載された写真だけど、冒頭に使いたいと思ったのにはわけがある。私が介護した母ちゃんのキャラや私との関係が一枚で説明がつくと思ったからなんだよね。

当時このコスプレがあんまり評判が良かったので、実家で着て母ちゃんに見せたら大ウケ。「いいわ。似合うわ」とあんまり言うんで、「じゃあ、この格好のまんま、飲みに行くかな」と言ってみたわけ。普通の良識ある80歳なら「バカ、やめとけ」と全力で止めないか?と思いつつ、でも母ちゃんは止めないだろうなと思い目の前でクルッと回って見せたら「あはは、いいわ。行ってこ、行ってこ」だって。「母が母なら娘も娘。この親にしてこの子あり。そういう母娘関係なので気楽な漫談として聞いてください」と言うと会場から笑いが起きたわよ。

オバ記者の母親
93歳で亡くなった母ちゃん
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これは母ちゃんとは直接関係はないけれど、私がコスプレが掲載された『女性セブン』は亡くなる3か月前、老健(介護老人保健施設)に入居する直前まで押し入れにとってあったから、ずいぶん人に見せたんだと思うよ。

当日は母ちゃんの命日の翌日だった

それから、講演会では言いそびれたんだけど、この日は母ちゃんの命日の翌日だったんだよね。しかも最初からこの日に決まっていたんじゃなくて、市の都合で「日程を動かしてもいいですか?」と言われて決まったの。半年前だし、「OKでーす」とふたつ返事よ。実はこの時は母ちゃんの命日がいつだったのかなんて、チラッとも浮かばなかった。亡くなったのは3月の初めだったよなぁ、くらいの感じ。

危篤状態から復活した母ちゃん
自宅に帰る時の母ちゃんは寝たきり状態だった
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ていうか、これまで母ちゃんの写真をまじまじと見てなかったんだよね。何かの拍子でスマホの中の介護の日々やお葬式の写真が目に入ることはあったけれど、素通りだよね。母ちゃんの死は死としてパックに詰めて“凍結保存”していたんだよ。それが今回、講演会の日が近づいてきて、講演の構成を考えながら、母ちゃんに対する気持ちを解凍したわけ。その時に初めて、やだ、私、母ちゃんの命日の翌日に話すんじゃんと気がついたわけ。

まったく母ちゃん、どんだけゴーツクなの、とかなんとかいいながらも、守られているという気にもなってきたから不思議。

オバ記者のお母さん
家に帰ってきてからどんどん元気に
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介護の話は危篤だった母ちゃんの体調がいかにV字回復して、そこから私と大喧嘩になって施設に入るまでを写真をお見せしながらしたんだけど、この日は自宅介護の強烈な助っ人になってくれた介護ヘルパーのOさんも最前列にいてくれてね。そのお顔を見たらあの日々がよみがえってきて切なくなってきちゃった。母ちゃんはちゃんと生きたんだなってね。

これが最後の会話になるなんて思ってもみなかった
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が、ちょっとしんみりしたところで、母ちゃんの介護話は終わりにして、二部はゲストトークショー。いや、最初から二部制にしようなんて思っていたんじゃないのよ。

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