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梅雨シーズンに!お風呂、トイレなど気になるスポットを除菌する簡単お掃除テク

ジメジメした梅雨の季節は自宅で過ごすことも多く、特に家の中の雑菌が気になる。

棚を拭いている様子
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そこで、菌が増えがちなスポットごとに、除菌の方法を専門家が伝授。ウイルス感染や食中毒の予防のために、ぜひ実践してみて。

布団のウイルス除去は紫外線がカギ

布団を干す女性
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「寝ている間にウイルスの飛沫が落下する布団については、頻繁に洗濯や天日干しすることで布団の水分がかなり乾くため、カビが繁殖しやすい条件を減らす効果が期待できます」と語るのは、医療環境管理士で30年以上、病院の環境衛生に携わってきた松本忠男さん。

布団を天日干しするのなら、湿度が比較的低いお昼前後に干すのがおすすめだという。今の時期なら午前9時頃から湿度が下がり始め、湿度はその後再び上昇するため、夕方前には取り込むのが◎。

◆カビの死滅には紫外線「UV-C」が有効

ただし、カビの胞子を完全に死滅させたいのなら、殺菌に効果のあるUV-Cという種類の紫外線を当てるのが有効なのだとか。UV-Cはオゾン層に吸収されてしまい地上にはほとんど届かないため、松本さんは、UV-Cによる紫外線殺菌ができ、ウイルス除去にも有効なふとんクリーナーなどに頼ることも1つの方法だと言う。

レイコップで布団をきれいにしている
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「紫外線は、有機物の汚れが布団についていると、菌を死滅させたり、ウイルスを不活化させたりする効果が落ちるという欠点がありますが、ゴミやほこりを吸い取る掃除機機能がついたふとんクリーナーであれば、その欠点をカバーすることができます」(松本さん・以下同)

トイレ掃除は便器を最後に

台所シンクを掃除している様子
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続いて、松本さんが教えてくれたのがトイレの除菌方法。

「トイレは感染対策上、とても大切な場所です。体の中からウイルスや細菌などが便などとともに排出されますし、衣類の着脱やトイレットペーパーなどによるチリも多いです。さらに、ドアノブ、電気のスイッチ、手すり、トイレットペーパーホルダー、水栓レバーなど、手で触る箇所も多いため、接触感染のリスクが高い場所と言えます」

トイレ掃除と言えば、便器から掃除する人も多いのでは? しかし、松本さんによると実は間違いなのだとか。

◆掃除の順番は壁の乾拭き→床の乾吹き→便器

「掃除は順番が大切なのです。便器を先に掃除することで、床などに水しぶきが飛び、乾いたほこりなどを湿らせてしまいます。汚れが湿った状態で、さらに雑巾などで拭くと床に汚れを塗り広げてしまうことになり、これでは逆効果です」

正しい手順は、まずは壁の乾拭き、次に床の乾拭き、最後に便器が基本。

「壁のほこりなどは静電気でくっつける化繊ハタキ、床はガラススクイージーのゴム部分を約5mm間隔にカットした松本式スクイージーがオススメです。目では見えないほこりがごっそり回収できます」

ポイントは、化繊ハタキを使う前に繊維をゴシゴシとこすること。静電気が増すので、壁のほこりがとりやすくなるという。また、壁や床掃除の前に便器の中に洗剤をスプレーして、ブラシなどでなじまませておくと、3~5分程度で洗剤が汚れに浸透し、汚れを落としやすくなるそう。

台所は水分をこまめに拭き取るのがコツ

台所シンクを掃除している様子
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食べ物を扱う台所も菌が気になるスポットだけれど、松本さんによると健康な人が暮らす家庭では、消毒剤や除菌剤は必要ないそう。

「台所は洗剤で洗い流すことで、汚れやウイルス、細菌などの数を減らすことを心がければ充分です。特に、食べかすや手の脂汚れなどの汚れが残ったまま、消毒や除菌をしても、その効果は半減します。手洗いと同じです」

◆水回りを掃除するときの拭き方のコツ

また、台所などの水回りで気になる水アカ汚れ。これは、水の中に含まれるミネラルなどが原因なので、飛び散った水滴は乾いたタオルなどを使い、こまめに拭き取ることが大切だという。

「その際、ゴシゴシと拭くと、水分を横に塗り広げることになるため、タオルでスタンプを押すイメージで吸い上げることが時短にもつながります」

食中毒菌が検出されやすい野菜室は要注意

冷蔵庫を掃除している様子
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台所まわりで注意したいのが冷蔵庫。特に庫内の他の場所より高い温度の約3~7度に保たれている野菜室は、食中毒菌なども検出されやすい場所なのだとか。花王「生活者研究センター」が2019年に発表した調査によると、多くの家庭の冷蔵庫から菌叢(菌が集まっているところ)が発見されたそう。

そんな冷蔵庫の除菌法は、ハウスクリーニングのプロである大津たまみさんがレクチャー。

準備するもの

・エタノール(スプレー容器に入れたもの)
・保冷パック(もしくは発泡スチロール)
・重曹水(水100mlに重曹小さじ1を溶かしてスプレー容器に入れたもの)
・スポンジ
・歯ブラシ(使い古したもの)
・布(ふきん)

冷蔵庫掃除のやり方

【1】電源を切り、庫内にある食材を取り出す。このとき、保冷バックや発泡スチロールを用意し、冷凍食品や腐りやすいものは移しておく。
【2】冷蔵庫の棚やポケットなど、取り外せるものはすべて取り外す。外したパーツは重曹スプレーをかけてスポンジで洗い、水分を拭き取り、最後にエタノールスプレーで除菌。
【3】冷蔵庫の内側は重曹水をスプレーしたスポンジで磨く。そのあとに除菌のためにエタノールで拭き上げる。扉のゴムパッキンは使い古しの歯ブラシで掃除する。
【4】冷蔵庫表面はエタノールスプレーを噴きつけ、やわらかい布で拭き上げる。

天井のカビ掃除がきれいなお風呂を保つコツ

浴槽を掃除している様子
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目に見えないカビの原因菌がたくさん潜んでいるお風呂の天井。そこから“カビの胞子”がお風呂全体にばらまかれているため、いくら壁や床のカビを除去しても、天井のカビを掃除しないと永遠に生え続けてしまうという。

床掃除用ワイパーの布面
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カビ専門家である矢口貴志さんがオススメするのは、ナイロン製タオルを使った掃除法。ナイロン製タオルは汚れを落とす力が強く、ブラシに比べてやわらかいため天井を傷つける心配がないという。

準備するもの

・フロア用ワイパー
・ナイロン製タオル
・浴室洗剤

お風呂の天井掃除のやり方

【1】フロア用ワイパーに、ナイロン製タオルを取り付ける。
【2】浴室洗剤をナイロン製タオルにつけ、天井をこする。
【3】最後にシャワーで流す。

感染症対策や雨で出かける機会が減っているという人は、この機会に思い切って大掃除にトライしてみては?

【データ】
RAYCOP(レイコップ)
https://www.raycop.co.jp/

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