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【65歳オバ記者 介護のリアル】母ちゃんが亡くなって2週間、バスを降りると「財布がない!」騒動の顛末

小鳥が目の前に舞い降りてきた

こんなことをいうと怪しいオカルトオバさんみたいだけど、キツい現実から逃避行をすると、必ず小鳥が目の前に舞い降りてくるのは今回もそう。弟が亡くなってすぐに、もともとの予定通り、友人とパリに行ったら公園で一羽の小鳥がさえずりながら、私たちの前後を追いかけたり、前を歩いたりして離れないのよ。「こんなとこに来てたのかよって、伸ちゃん(宮大工の弟)、文句言ってんじゃない?」と、弟同士も同級生のF子が言っていたっけ。

オバ記者 鳥
バス停に小鳥。バスが近づくまでオバ記者の前をぴょんぴょん
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乗り鉄、乗りバスって、しばしこの世の見物人になることだと思う。この年まで気ままな一人暮らしを続けてきたけど、母ちゃんがいて当たり前という枠が取り払われると、どうにも地に足がつかない。そんな自分の気持ちを乗り物の中から見える風景と混ぜて見たりしていると、振り子の振り幅がだんだん小さくなってくるような。この自己ヒーリング法、今回も効くといいな。

◆ライター・オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
オバ記者ことライターの野原広子
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1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

【293】故郷の田舎道を原チャリで走る「何を見ても母ちゃんの顔が浮かぶ」

【292】母ちゃんを看取って今思う「悲しいけれどどこかホッとしている」

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