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1台で除湿、加湿、空気清浄をこなす「除加湿空気清浄機」、メリット・デメリットを家電ライターが解説

ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』があるリビングのソファに座る母と娘、床に座る父の家族団らんの様子
1台で除湿、加湿、空気清浄をこなす「除加湿空気清浄機」が注目され始めている(写真はダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』)
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梅雨の気配を感じるこの時期、湿気を取り除く衣類乾燥除湿機の需要が高まっています。ただ、部屋のスペース上何台も家電製品を置けず、導入しづらい人もいるでしょう。そんな人におすすめなのが、除湿、加湿、空気清浄と複数の機能を搭載した除加湿空気清浄機です。導入するメリットとデメリットを、家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらいました。

複合型家電製品が続々登場のワケ

狭小住宅が多い日本では「1台◯役」といった、いくつかの機能を備えた複合型が好まれる傾向があるといいます。空調家電はその筆頭で、複合型の多くが日本の住宅事情を考慮した日本製。

「実際、日本製の中には、冬場の乾燥を防ぐ加湿機能つきの空気清浄機が多く出ています。夏場の湿気を取り除く除湿機についても、サーキュレーター付きのほか、冷房機能付き、空気清浄機能付きなど、他の機能をあわせたモデルは少なくありません。

こうしたオールインワンの中でも注目なのが、除加湿機能付き空気清浄機です。メイン機能は空気清浄ですが、冬場に活躍する加湿機能だけでなく、夏に使いたい除湿機能も搭載されています。日本ではまだあまり作られていませんが、2022年5月現在では、ダイキンとシャープから出ています」(田中さん・以下同)

1年中出しっぱなしにでき、1部屋に何台も置く必要がない

除加湿空気清浄機のメリットは、いわずもがな、1台で空気をきれいにしながら加湿も除湿もしてくれること。そのため、一つの部屋に空気清浄機と加湿器など、複数の家電製品を置く必要がなく、省スペースになります。

ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』がある白と茶色を基調とした広いリビング
1台で空気をきれいにしながら加湿も除湿もしてくれるから複数の家電製品を置く必要がないのがメリット。ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』は空気清浄適用床面積は32畳
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「また、空気清浄機、加湿器、除湿機をそれぞれ用意する場合、この3台を季節によって出したりしまったりする手間がかかりますが、1台で済むなら一年中出しっぱなしにできます。あれこれ置く場所がない、しまう場所がない、季節の変わり目に重い家電製品を出し入れする家事労働を減らしたい、という人におすすめです。

さらに、季節の変わり目に多い、湿度が高い日と低い日が混在する時期でも部屋に複数台を置き使いわける必要がありません。特にオート機能が搭載されていれば、部屋の湿度にあわせて自動で加湿、除湿を切り替えてくれるので、ほったらかしでいいのも便利です」

お手入れをさぼりがちな人は要注意

「一方デメリットとしては、3つの機能が詰め込まれているため価格が高く、本体サイズが大きく重くなる傾向にあること。また空気清浄、加湿、除湿それぞれの適用畳数が異なるため、使用したい部屋の大きさに性能が足りているか細かくチェックする必要も。

もうひとつ、ズボラな方にとってはお手入れが1台分で済むのでラクに思えるかもしれませんが、むしろお手入れの手間は煩雑になることも注意が必要です。いくつもの機能が1台に集約されているため内部構造が複雑になり、お手入れするパーツが増えてしまうからです。したがって、メンテナンスが苦手な人には向いていないかもしれません」

こうした注意点を踏まえ、現在主に販売されている除加湿空気清浄機2種類の特徴をチェックしてみましょう。

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