家事・ライフ

50歳からの片づけ術 「玄関」「クローゼット」の順に始めるべき理由と靴や服を手放すコツ

50代が初めに手放す服の基準

玄関に続いて片づけるものは、一番多い悩みである「クローゼット」「服」です。手持ちの洋服の整理に苦戦している人に、阿部さんはこうアドバイスします。

服ごとに「賞味期限」を設定しておく(ph/PHTO AC)
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こんな「傷み」が出たら

「よく見ると毛羽立ちがある、毛玉を取ってもすぐに毛玉ができる、色褪せている、ヨレ、襟や袖口が伸びている服などありませんか。いわば、“賞味期限切れ”の服は手放しましょう。服の傷みはたくさん着た証拠でもあります。

ヨレた服など昔は若さでカバーできたものでも、50代以降に着ると生活感が出て疲れて見えてしまう、と私自身実感しています。傷んだ服を捨てれば外見も整うので、一石二鳥です」

傷んだ服はカットして、掃除用クロスとして使用することができます。リサイクルして使い切り、処分できたら理想的です。

枚数と“賞味期限”

クローゼットが服であふれる前に、下着類などは「枚数」と“賞味期限”を決めておくことを阿部さんは推奨します。

「服や下着の数を決めておくと、衝動買いを防げるメリットもあります。よく『捨てどきがわからない』との声を聞きますが、私は肌着は最低限の枚数しか持たず、『1年』と“賞味期限”を決めて毎年年末に買い替えています」

肌着以外の服でも、“賞味期限”を「1年」「3年」「5年」の中から選んで設定しておくと、手放しやすくなるといいます。

残す服は「3着ずつ」に

外出着などの洋服の片づけは、どのような基準で選別すればいいでしょうか。

「まず、洋服を手放すとき、『着られる服』ではなく『着たい服』を基準に残しましょう。私は、本当に好きな『季節ごとアイテム別3着』に絞るようにした結果、服を選ぶ時間と服代の節約ができました。さらに、クローゼットにも余裕ができ、管理が楽になりました」

さらに阿部さんは、「家で洗える服」だけしか持たないことを決めたそうです。

「スーツもダウンコートも家で洗濯し、常に気持ちよく着られ、さらなる時短、節約、管理いらずを実感しています。靴や服を手放すことで得られるメリットは、想像以上に大きいのです」

◆教えてくれたのは:整理収納アドバイザー、フリーアナウンサー・阿部静子さん

整理収納アドバイザー・阿部静子さん(Ph/河内彩)
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宮城県仙台市生まれ。旅行会社の添乗員、航空会社地上職を経てフリーアナウンサーに。28歳の時にミヤギテレビ『OH!バンデス』初代リポーターになり、結婚・出産を経験しながら16年務めた。49歳で体調不良により休養したのを機に整理収納アドバイザーの資格を取得し、講演・講座を中心に活動を始める。「すぐ片づけたくなる」「ラクにできる」「ハッピーになれる」片づけメソッドが人気で、5年間で6000人以上の指導を行う。今年5月、『だから、50歳から片づける:「思い出のもの」は捨てなくていい』(CCCメディアハウス)を出版。https://ameblo.jp/shizuko-happylife/

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