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今すぐ始める「年末年始太り対策」積極的にとりたい4つの食材を1年で24kg減量した専門家が解説

料理
年末年始の体重増加を防ぐダイエット法とは?(Ph/photoAC)
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年末年始は、「食べる機会」が増え、どうしてもカロリーオーバーしてしまいがち。今回は、お酒や食べ物と上手に付き合うコツをマスターして、体重増加を防ぎつつ新しい年を迎えたい人に必見のダイエット方法を紹介。体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功し、その後、トータルダイエットカウンセラーとして活動するヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみさんに教えていただきます。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kg減量に成功した大西ひとみさん
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ダイエットに欠かせない「肝臓」の働き

今回お伝えするのは、「肝臓」のお話。意外と知らない人も多いかもしれませんが、肝臓は人間の体の中で一番大きな臓器で、普通の人は組織ごとの基礎代謝量の割合は筋肉より肝臓の方が多いのです。したがって、肝臓の働きが悪くなると必然的に代謝が落ち脂肪を溜め込みやすくなってしまいます。

肝臓は、代謝の他にエネルギーを貯蔵したり、アンモニアやアルコールを解毒する働きもしています。その他にも胆汁を生成し消化酵素を作って血中のコレステロール値を調整したり、アルブミン(たんぱく質)を作ったりするなど多くの働きを担っています。

肝臓に負担をかけ過ぎてしまうと最終的には肝臓のろ過機能が失われて、エネルギーとして代謝されなかった栄養素が中性脂肪として蓄積されていってしまいます。

お腹をつねっている写真
肝臓に負担がかかると中性脂肪がたまりやすくなる(Ph/photoAC)
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カロリーばかりに囚われてしまう前に、肝臓に良い食事をちょっと意識して肝臓をデトックスしその働きを良い状態にすれば、体重や体型に変化を与えてくれるでしょう。特に年末年始はアルコールを摂取する機会も多くなる人も多いと思いますので、なおさら肝臓に負担をかけてしまいがちです。

年末年始太り対策におすすめの食材4つ

ぜひこれを機にこれから紹介する食材を普段の生活に意識して取り入れてください。無理なく実践できるものばかりです。

【1】大豆

大豆はアミノ酸スコアが100で必須アミノ酸のバランスが良い豆類です。ダメージを受けた肝臓を修復するためにはたんぱく質が必要ですが、アミノ酸スコアが高いほど肝臓のダメージの修復を早めることができます。大豆はそれだけではなく、大豆たんぱくに含まれるβコングリシニンという栄養素がアディポネクチンというたんぱく質を体内で増やし、AMPK(adenosine monophosphate-activated protein kinase)という脂肪代謝効果がある酵素を活性化させてくれるのに役立ちます。

大豆は納豆や水煮などであれば、簡単に摂取することができます。大豆の水煮などはスープやサラダなどに入れたりすれば他の栄養素と一緒においしくとることができますよね。

大豆
大豆には弱った肝臓を修復する力があり、脂肪代謝効果も期待できる(Ph/photoAC)
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【2】アブラナ科の野菜

アブラナ科の野菜には、キャベツ、ブロッコリー、ケール、芽キャベツ、からし菜、白菜、菜の花、かぶなどがあります。アブラナ科の野菜は肝臓をデトックスしてくれる作用があります。スルフォラファンというファイトケミカルの一種が多く含まれていて、この成分が毒素排出したり炎症作用を抑えたりする効果があると考えられています。

炎症作用はインスリンに対する感受性を低下させ、インスリンの作用が十分に発揮できない状態を作ってしまうので脂肪を蓄積しやすくさせてしまいます。

ブロッコリー
アブラナ科の野菜を食べてデトックス(Ph/photoAC)
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スルフォラファンは熱に弱いので生の状態で食べる方がより効率的に肝臓をデトックスしてくれます。ブロッコリーなど加熱しないと食べられないアブラナ科の野菜はできるだけ熱に通す時間を短めにするかマスタードドレッシングと一緒に摂取すると良いでしょう。マスタードは加熱されたスルフォラファンを活性化させてくれる効果が期待できます。

【3】アボカド

アボカドにはグルタチオンというアミノ酸が多く含まれていて、肝臓を修復したり安定させたりする作用があると言われています。アボカドは炎症作用を抑える効果も非常に高いとされています。アボカドは皮を剥いて種を取ればそのままでも食べられますし、豆腐などに乗せてしょうゆをかけて食べれば大豆の効果も一緒に得られるので一挙両得ですね。

アボカド
アボカドと豆腐、一緒に食べれば最強!(Ph/photoAC)
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