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《骨年齢20歳、臓器年齢20代前半》『マネーの虎』でも活躍した88歳の現役女性社長の体を作った「3つの食事術」

ピンクの服を着た女性
吉川幸枝さんの健康の秘訣は「3つの食事術」
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かつてはリアリティ番組『¥マネーの虎』に出演し、「歩く百億円」とも呼ばれた株式会社よし川の社長・吉川幸枝さんは現在88歳。それなのに、骨年齢20歳、臓器年齢20代前半、血管年齢は子ども…と驚くほど健康な体をキープし、現役社長として活躍しています。そんな吉川さんの元気の秘訣の1つといえる食生活について、詳しく教えてもらいました。

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吉川流3つの食事術

食事は元気で長生きするために大切なことの1つですが、歳をとると食が細くなり、若い頃のようには食べられなくなってしまう人も少なくありません。そこで、吉川さんが実践している80歳からの食事術を紹介します。

【1】自分の体の栄養補給を怠らない
【2】自分の体を支えるベースになる食べ物を決める
【3】好きなものを食べるために、自分の体と対話する

それらが吉川さんが話す食事術の3つのポイントです。

エネルギー不足が致命傷になることも

特にエネルギー不足に注意するべき高齢者にとって、【1】が重要なのだそうです。

「ちゃんと食べているつもりでも、嫌いなものを避けて同じものばかり摂取していたり、お腹が空かないからと食事をおろそかにしていたりしませんか」と吉川さん。

食欲のない女性
歳を重ねると食がおろそかになりがちに…(Ph/photoAC)
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若い頃と違い、食が即、その日の体調に影響してきたりするのだと話します。そこで吉川さんは、できるだけ空腹の状態を作らないという健康法を実践しているそうです。

「私たちがエネルギー補給を怠れば、体力が回復しにくくなり、けがや病気の原因にもなりかねません」(吉川さん・以下同)

体を赤字にしないことを意識

「空腹というのは、言い換えれば『体が赤字になる』ということ」で、「体が『助けてー!』と危険信号を出している状態」、そして「食べなくなっていくことは、生命力が落ちていくこと」だと吉川さんはいいます。

「経営は赤字にしたらダメで、常に黒字にするよう心がけます。けれど、これは体についても一緒。体も赤字にしたらいかんと思っています」

グラフ
吉川さんは、空腹は体の中が赤字になっていることだと話す(Ph/photoAC)
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そこで、吉川さんは蒸し野菜を作っていつでも食べられるようにしたり、果物を欠かさないようにしたり、外出の際には梅干しや海苔を携帯して小腹が空いたら口に含むなどして、栄養の不足がない状態を保つようにしています。

吉川さんの体を支える“ジク飯”

2つ目の“自分の体を支えるベースになる食べ物”のことを、吉川さんは体の軸になる食べ物として“ジク飯”と呼んでいます。それは「梅干しと海苔」「黒豆」「出汁」だと教えてくれました。

かさばらないのに栄養豊富な梅干しと海苔

まずは外出の際にも持ち歩く、梅干しと海苔。

吉川さんの家には、祖母や母が残した年代ものの梅干しがあり、中には100年、150年前のものまであるといいます。「そのくらいの年数になると、梅干しをつけたつぼの表面から塩が吹いて、梅の色も黒く濃くなってきますけど、これがものすごーく濃い味なんです」と話す吉川さんにとって、体を支える「かけがえのない人生の宝物」だといいます。

梅干しとのり
吉川さんが持ち歩いている梅干しとのり(Ph/photoAC)
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「梅干しに含まれるクエン酸は、血管をきれいにしたり、体力回復に役立ったり、胃腸の働きを整えてくれるんですよ。少しでいいから、栄養効果の高いものを食べてください」

また、梅干しのクエン酸には、体内のカルシウムの吸収をよくする働きがあるため、骨が弱くなる高齢者にぴったり。

海苔は、ビタミン・ミネラルに加え、アミノ酸も多く含まれており、「梅干しと組み合わせたら、もう鬼に金棒でしょ」と吉川さん。食物繊維もたっぷり含まれているので、小腹が空いたときには水分と一緒にとることで、空腹を軽減してくれるのもうれしいポイントです。

黒豆は煮汁まで飲んで余さず栄養摂取

次に吉川さんが挙げた黒豆は、イソフラボンやアントシアニンなど、美容や健康によい栄養素が豊富だといいます。自身で砂糖を入れない黒豆を作っている吉川さんは、煮汁も飲んで溶け出した栄養まで余さず摂っているそうです。

黒豆
吉川さんは自家製の黒豆を作っているという(Ph/photoAC)
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「黒豆と別に冷蔵庫に入れて保管して、はちみつや黒砂糖を入れて飲み物としていただきます。これがまたトロリとして、本当においしいの」

グルタミン酸がカギ!自家製出汁

そして、吉永さんがとっておきの元気の源と話すのが出汁です。13人きょうだいの末っ子だった吉川さんは、母乳の代わりに出汁で育ったといいます。出汁の成分のグルタミン酸は羊水にも含まれているほど滋養に満ちており、また、昆布出汁と母乳のグルタミン酸の濃度はほぼ同じなのだそうです。

「私の体は常に、お出汁で満たされている」と語る吉川さんは、出汁を切らさないように作り置きして、毎日取り入れているといいます。そこで、吉川さんが作る出汁のレシピを紹介します。

乾物
吉川さんの体を作っているのは出汁(Ph/photoAC)
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水1升、酒1合にかつお節(厚削り)45gもしくは昆布(5cm四方)12枚、煮干し28匹を鍋に入れて火にかけて15分沸騰させます。温度が下がって煮出した出汁が素材に戻るのを防ぐため、火を止めずにかつお節や昆布、煮干しを取り出します。

これで1番出汁が完成します。残った素材に、同じ分量の水・酒を入れて、今度は25分沸騰させると2番出汁を作ることができます。ポイントは2回続けて出汁を取ること。素材に含まれる栄養を根こそぎ引っ張ることができるそうです。

「1番出汁は、冷蔵庫で大事に保管し、エネルギー源として朝の味噌汁などに使います。時間がない朝は、冷やご飯にこの味噌汁をぶっかけていただきます」

鍋に入った出汁をおたまに取っている
出汁をとるのは意外と面倒ではない(Ph/photoAC)
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ちなみに、出汁を少しの塩で味付けして、そのまま飲むのも◎。朝のコーヒー感覚で生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。また、2番出汁は、野菜や魚の煮付けなどに使うのがおすすめとのことです。

「出汁を取るというと、手間ひまかけるイメージがありますけど、材料を火にかけるだけですから、やってみれば実は簡単です。作り置きで1週間はもつんですから、めんどくさいことなんかちっともありません」

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