ペット・動物

チョコ、ナッツ、生肉、生魚、パン…犬や猫に「与えてはいけない」食べ物

薬ガラや糸などは誤飲しやすいので要注意

以上が、犬や猫にとって危険な食べ物の代表例です。ここに挙げた以外にも、分解・代謝しにくい物質が多く含まれるものなどは、やはり危険ということになります。ご飯やおやつとして誤って与えてしまう以外にも、落ちたものを口に入れるといった誤食の可能性もあるので、注意したいですね。

子犬
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落ちたつまようじを犬が誤飲の例も

「食べ物だけでなく、小さなおもちゃやキーホルダーなども誤って飲み込みやすいです。梅干しの種や、飼い主さんが飲んでいる薬剤、その薬ガラなども、ペットが触れられる場所に放置しないようにしてください。また、猫はひもや糸を飲んでしまうと非常に危険なので、気を付ける必要があります。

私が実際に診療した例では、飼い主さんがお弁当を作っていて、床に落としてしまったつまようじを犬が誤飲してしまったという例がありました。犬は、基本的に口の中に入れてみて、それが何なのか確かめる習性があるので、誤飲しやすいものは落としたり放置したりしないように、しっかり管理しましょう」

何にストレスを感じるか知っておくと◎

食べ物以外にも、人間にはどうということもないのに、犬や猫にはストレスになりやすい物音や事象があります。例えば、雷です。

猫
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「基本的には音や空気の震動が苦手なのだと考えられますが、遠くで空が光るだけで怖がる子もいます。アニコムではペット探偵による迷子捜索サービスを提供していますが、花火大会の音に驚いて犬が逃げ出してしまったという例もありました。工事の音や自動車の走行音、掃除機の動作音など、大きな音が苦手なペットは多いですね」

環境の変化は注意

そのほか、引っ越しで環境が変わって食欲がなくなってしまったり、お正月やお盆で飼い主さんの親戚や友人など、犬や猫にとって“知らない人”がたくさん来るとストレスで下痢したり、といったことも起こります。

「愛犬や愛猫が何を嫌がるのか分かっておいて、飼い主さんのほうでカバーしてあげるといいですね。例えば、雷や花火なら、ペットを室内に入れ、窓を閉めてカーテンを引いて、音や光が室内に伝わりにくくしてあげると、ストレスはかなり軽減されるのではないでしょうか」

◆教えてくれたのは:獣医師・山本昌彦さん

獣医師・山本昌彦さん
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獣医師。アニコム先進医療研究所(本社・東京都新宿区)病院運営部長。東京農工大学獣医学科卒業(獣医内科学研究室)。動物病院、アクサ損害保険勤務を経て、現職へ従事。https://www.anicom-sompo.co.jp/

取材・文/赤坂麻実

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