家事・ライフ

20年以上住まいを見てきたプロが伝授!「捨てる」ではない片付け攻略3か条

壺やカセットテープなど
家の片付けをするとき、物は捨てなくてもいい?(Ph/photo AC)
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年齢とともに生前整理を見据えて片付けを…と考えていても、いざ着手するとなるとそう簡単ではないものです。幸せ住空間セラピスト・家事効率化支援アドバイザーで、20年以上にわたり片付けに悩む家庭の現場を見てきた古堅純子さんは、物は無理に捨てなくてもいいといいます。その理由と、片付けを攻略するための3か条を伝授してもらいました。

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片付け攻略3か条【1】物は捨てなくてOK

物を大事にするべきだと教えられて育ってきた人が多い、50代以降の世代。だからこそ、なかなか捨てることができずに、片付けることもままならない…と考えているかたもたくさんいるように感じます。けれど、片付け=捨てる、と考えなくていいのです。

物を無理に捨てなくていい理由

ミニマリストという言葉が流行するほど、片付けをするときには必ず物を減らさなければならないという意識があるかもしれません。けれど、生きてきた年数が長い分だけ、思い出の詰まったものが家にあふれていますよね。そういった思い入れのある物を捨ててしまうことは、気持ちがしんどくなることだってあります。それで体調が悪くなってしまうお客さまも多く見てきました。

無理に捨てると、あとで必ず後悔します。捨てなければよかったと、寂しさがこみ上げて、物との別れが生きるエネルギーを減らしてしまうのです。

捨てるのではなく、まずは物を寄せてみる

私が提唱しているのは、物を捨てることから始めるのではなく、まずは物を寄せるという方法です。物で埋もれていた場所を別の場所に寄せて“更地”にし、とりあえずスッキリとした空間にするだけで、生活や気持ちが大きく動くことがあります。

紅茶などが並んだおしゃれなスペース
片付いた部屋が人生を楽しむモチベーションに(Ph/photo AC)
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スッキリとした空間ができると、そこで子育て中はできなかったことをしたい、独身時代の趣味をもう一度楽しみたいなど、明るい未来や目標を描くことができるんです。

物を寄せるということは、あくまでも緊急避難であり、片付けの一歩目にすぎませんが、この方法なら物を捨てることが苦手な人でも、とっかかりやすく、幸せな暮らしにつながりやすいというのが、私の長年の仕事での経験から得られた結論です。

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