家事・ライフ

50代は片づけ適齢期 「1日5分」「最初に収納品を買わない」ほか“リバウンド”しない片づけ術

捨てるのは「自分のもの」と決める

一方、自分は気をつけているのに「家族が協力してくれない」「家族のものが多くて片づかない」との悩みを持つ人も多いようです。そのようなケースに対し、阿部さんはこう助言します。

まずは「自分の片づけ」に集中を(Ph/GettyImages)
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家族のものは捨てない

「家族にものを『捨てさせたい』と思っている人は、逆の立場だったらどうでしょうか。人は、自分のものには思い入れがありますが、他人のものは邪魔に感じてしまうものです。捨てるのは、人のものでなく『自分のもの』、と決めることが大事です。

自分の片づけに集中していると、家族のものは気にならなくなります。片づけをしている姿を見た家族がものを手放してくれたというケースも多く、家族にもよい連鎖が生まれることもしばしばです。楽しく片づけているのが伝わるのかもしれません」

片づけの意外な落とし穴

いざ、本格的に片づけを始めようというとき、多くの人はものを整理するための「収納品」を取り揃えがちですが、阿部さんは「片づけを始めるとき、収納品を買わないでください」と言います。なぜでしょうか?

収納を増やすことが逆効果になることも(Ph/GettyImages)
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初めに収納品は買わない

「これまで見てきたお宅では、『押し入れがいっぱいになり、棚を設置したら扉が開かなくなってしまった』、『キッチンに引き出しを設置したら床の空間が狭くなり料理しにくくなった』、『玄関に棚を設置したら物置状態になってしまった』といったケースがありました。いずれも、不要なものを処分したら収納品自体がいらなくなり、手放すことで解決しました。

このように、収納を増やすことが、実は片づけの逆効果になることもあるのです。邪魔になるだけでなく、余計なものを増やすことになってしまう。最初に収納品は買わず、まず不要なものを手放しましょう。

ものを減らせば、高度な収納の技術がなくても片づけがうまくいきます。ものを減らした上で簡単な収納を組み合わせれば、『片づけても、また散らかる』ことはありません」

◆教えてくれたのは:整理収納アドバイザー、フリーアナウンサー・阿部静子さん

整理収納アドバイザー・阿部静子さん(Ph/河内彩)
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宮城県仙台市生まれ。旅行会社の添乗員、航空会社地上職を経てフリーアナウンサーに。28歳の時にミヤギテレビ『OH!バンデス』初代リポーターになり、結婚・出産を経験しながら16年務めた。49歳で体調不良により休養したのを機に整理収納アドバイザーの資格を取得し、講演・講座を中心に活動を始める。「すぐ片づけたくなる」「ラクにできる」「ハッピーになれる」片づけメソッドが人気で、5年間で6000人以上の指導を行う。今年5月、『だから、50歳から片づける:「思い出のもの」は捨てなくていい』(CCCメディアハウス)を出版。https://ameblo.jp/shizuko-happylife/

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