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体重が減らない原因は「デブ味覚」にあった?管理栄養士が教えるリセット法

「濃い茶系の食事」には要注意!

「私の相談者さんにも多いのですが、デブ味覚の人の食事の写真を見せてもらうと、ほとんどの料理が茶色。中には、野菜炒めが佃煮くらいのこげ茶色に仕上げられ、元の食材の色がわからないなんてことも。毎日こんな濃い味つけの食事を続けていたら、味覚がマヒして当然です。

ところが、そんな食事をしていた人でも、食材本来の色がわかる程度に食材やだしの旨みをきかせた食事を始めると、体重も目に見えて減ってきます」

野菜炒め
調味料をドバドバ入れるよりもだしをきかせた食事の方が体重に変化が出やすい(Ph/photoAC)
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おかずだけでなく、漬物、佃煮のり、明太子、なめたけ、塩辛など、低カロリーでも味が濃いご飯のお供もなるべく控えましょう。

「さらに、だしの味に慣れてきたら、全体の味つけを薄くするのが次のステップ。最初は味気なく感じると思いますが、昆布やかつおぶし、トマトやきのこ、あさりやしじみなどの貝類、お肉なら骨付きの手羽先のような、旨みの多い食材を合わせれば薄味でもおいしく食べられます。

また、甘い味の場合は量を減らすこと。砂糖と脂肪の総量を減らせばダイエット効果も出やすくなります。フルーツの自然な甘みを楽しむのもおすすめです。

洋菓子の生クリームは糖質は少なめですが脂肪が多く、和菓子のあんこも洋菓子よりは糖質も脂肪も少ないのですが、フルーツに比べれば多い。フルーツには糖質が含まれるものの脂肪はほとんどありませんから、トータルでみるとダイエット向きのおやつといえます」

ぶどう
甘いものが欲しい時はフルーツを選ぶのが◎(Ph/photoAC)
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過度な低糖質や低脂肪ダイエットで食事の量が増えているかも!

意外なことに、低糖質ダイエットや低脂肪ダイエットにもデブ味覚への落とし穴が…。

「低糖質や低脂肪の食事にすると、全体的に味気なくなってしまって、ついつい濃い味つけになってしまいます。糖質や脂肪を減らす意識はあっても、おかずを食べすぎて全体量が増える、余計な食欲がわいて間食してしまう。これでは体重は減りません。低糖質や低脂肪のダイエットこそやりすぎは禁物です」

薄味でも満足できるような味覚になれば、自然に体重も落ちてきます。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん

管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士・菊池真由子さん
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管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。新刊『食べて、やせる! おうちdeダイエット』(三笠書房・以下同)が2.5万部超えのヒット。10万部超えの『食べても食べても太らない法』などダイエットや美容に役立つ食事について解説した本がベストセラーに。https://www.diet-class.com/

取材・文/佐々木めぐみ

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