更年期

男性の性欲減退・EDは男性更年期が原因? 正しい対処方法と有効食材を薬剤師が解説

性欲減退を予防する食事

「テストステロン補充療法には抵抗がある」という人は、テストステロンの材料になる「DHEA」やDHEAを分泌する副腎の疲労回復に効果的な栄養素(ビタミンC、ビタミンE、亜鉛)が含まれる、ヤマノイモ科に属する長芋や自然薯などを食べましょう。

すりおろした長芋
長芋や自然薯からテストステロンの材料になる「DHEA」を摂ることができる
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なお、生活習慣の乱れやストレスによって副腎が疲労するとDHEAの分泌量は低下するため、ストレスを減らしたり生活習慣を改善したりすることも大切です。

また、DHEAは女性ホルモンのエストロゲンの材料にもなるため、これから旬を迎える自然薯を夫婦で食べて、一緒に更年期対策をするのもよいでしょう。

性欲減退には漢方薬も役立つ

性欲減退の対策には、漢方薬を活用するのもひとつの手です。漢方薬は、医薬品としての効果や安全性が認められており、泌尿器科などの医療機関でもLOH症候群に対して用いられています。

LOH症候群の原因として、加齢やストレス、生活習慣の乱れなどによる男性ホルモンの減少が考えられるので「血流をよくし、生殖泌尿機能を回復させる」「体を温め、内臓の機能を回復させる」といった作用がある漢方薬を選びましょう。

さまざまな生薬
性欲減退に役立つ漢方薬を紹介
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おすすめの漢方薬

・八味地黄丸(はちみじおうがん)

老化によって衰えた腎(漢方の考え方で、エネルギーが蓄えられているとされている場所)の働きをよくして生殖泌尿機能を回復させることで、加齢による体のだるさや男性更年期の不調にアプローチします。疲れやすい、手足が冷える、尿量が少ないもしくは多いなどの症状がある人に用いる漢方薬です。

牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

八味地黄丸の処方に、水分代謝をよくする生薬と痛みを取り去る生薬を加えた漢方薬です。八味地黄丸同様に老化によって衰えた腎の働きをよくして内臓の機能を回復させ、加齢による体のだるさや男性更年期の不調にアプローチします。八味地黄丸と同じ適応ですが、とくに腰痛や下半身のしびれ、むくみのある人に用いる漢方薬です。

漢方薬を始める際の注意点

漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん

白衣の女性
薬剤師の山形ゆかりさん
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やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘル-youtubeチャンネル」(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。

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