不調改善

1年で24kg減量した専門家がダイエットに役立つ「PFCバランス」について解説

ダイエットに役立つ「PFCバランス」
ダイエットに役立つ「PFCバランス」とは?(Ph/イメージマート)
写真5枚

外食時でも、自炊をするときも「PFCバランス」を上手にコントロールすることで、痩せやすい体質を目指せるそうです。そもそもPFCバランスとは? 何の略? そんなかたも多いはず。そこで、体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功し、その後トータルダイエットカウンセラーとして活動、今はヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみさんに、ダイエットや体型維持にとても役立つ「PFCバランス」について教えてもらいます。

* * *

PFCって何の略?

PFCとはP=(Protein)たんぱく質、F=(Fat)脂質・脂肪、C=(Carbohydrate)炭水化物のことを示し、私たちが摂取する栄養素でカロリーとなるものであり、三大栄養素と呼ばれる栄養素で私たちが健康に生きていくために必要な栄養素です。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24㎏減量に成功した大西ひとみさん
写真5枚

この三大栄養素の摂取カロリーのバランス「PFCバランス」を考えて食事をすることがダイエットや健康維持の指標の一つとして活用できるのです。

それぞれの栄養素の役割

まず、それぞれの栄養素の体への役割とカロリーを簡単に知っておきましょう。

たんぱく質は1g4kcalあり、身体を作る主要栄養素になります。たんぱく質が充分に補給されないと、消化・吸収などの内臓機能の低下、代謝の低下、免疫力の低下、筋肉量の減少や肌・髪のトラブルなどにつながると言われています。たんぱく質は肉、魚、卵など動物性のものに多く含まれていますが、大豆などにも含まれています。

プロテイン
たんぱく質は肉、魚、卵など動物性のものに多く含まれていますが、大豆などにも含まれている(Ph/イメージマート)
写真5枚

脂質は、1gで9kcalあり、体内でエネルギー源となるだけでなく、細胞膜を構成する成分でもあり、体のクッションになる皮下脂肪、ホルモンや遺伝子の材料、栄養素の吸収や運搬、体温調整、栄養素の合成や貯蔵などさまざまな役割を持っています。脂質は一番イメージしやすいかと思いますが、肉や魚の脂身をはじめ、オリーブオイルや米油など油物全般に含まれています。

炭水化物は1gで4calあり、体内でエネルギー源となる栄養素で、消化吸収が三大栄養素の中で最も早い栄養素になります。水分を多く保持する力が強く、血糖値の上昇をさせやすく、摂取することで脂肪が合成を早め、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されやすい特徴を持っています。米、パン、麺類などの穀物や野菜、フルーツなどの植物に多く含まれています。また、炭水化物には食物繊維も含まれています。

PFCバランスはどうして重要?

ダイエットや体型維持をする際、ただ摂取カロリーだけを意識されるかたを多く見てきました。しかし、それぞれの栄養素にそれぞれの役割があるように、どれぐらいのバランスで栄養を摂取するかで、仮に減量に成功したとしても体型に大きな違いが出てきます。

極端な例になりますが、同じカロリー摂取量でも、スナック菓子ばかり食べてダイエットした場合と栄養バランスを考えた食事をした場合では明らかに見た目が変わりますし、仮に同じ体重を減量できたとしても、その後のリバウンド率は大きく変わります。PFCバランスは、上手にダイエットや体型時するために極めて重要な指標になるのです。