不調改善

「春の熱中症」に注意!冬の運動不足の影響も メカニズムと対策を医師が解説

無理のない範囲で運動を

生活に運動を取り入れるのは健康に役立ちますが、無理をしてはいけません。

「温かくなる春は、冬の分も取り返そうと意気込んで体を動かす人もいるのですが、それで腰などを痛める人を見てきました。軽いウォーキングから始めて体を慣らしてください。適度な運動量は人によるのですが、汗ばむくらいがその人の適量です。汗をかくことを体に覚えさせましょう」

ウォーキング
運動習慣をつけて汗をかくことを体に覚えさせる(Ph/photoAC)
写真7枚

マスクに関しては個人の判断に委ねることを基本とする政府の方針が示されましたが、おおむね野外では外せる場面が増えてきました。

「マスクは体内に熱がこもりやすく、マスク内は湿度が上がります。すると脱水状態に気づきにくいため、熱中症のリスクが高まります。人と充分な距離がある暑い日にはマスクを外しましょう」

“夏野菜”も活用

食べ物からも体内の熱を放出することができます。

トマト
水分をたっぷり含み、利尿作用効果もある夏野菜は熱中症対策に欠かせない(Ph/photoAC)
写真7枚

「トマトやきゅうりなどの夏野菜も活用したいですね。水分がたっぷり含まれているので水分補給になりますし、カリウムは利尿作用があるので、排尿の際に熱も放出してくれます。

また、睡眠不足は熱中症になりやすいという医学的論文も数多く発表されているので、睡眠時間も確保してください」

◆教えてくれたのは:内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん

内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん
内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん
写真7枚

東京都出身。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「医学教育という専門領域から、日本と世界の明るい未来を創造する」という理念の元、リーフェホールディングス(旧リーフェ)を設立。医学生向けの個別指導塾『医学生道場 』(https://igakuseidojo.com/)の運営や、YouTuber『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』として健康情報の発信。2022年9月に健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』 (https://healthcare-academy.co.jp/)をリリース。2か月で300人を突破。

取材・文/小山内麗香

●熱中症にならないために…正しい水分補給や食生活のポイントを管理栄養士が指南

●犬の熱中症はGWから注意! 春から初夏に気をつけたいペットの病気と対策

関連キーワード