ファッション

小泉、森高もミニスカ「年齢に見合った服」という概念に変化

舞台は1960年代後半に突入したNHK連続テレビ小説『ひよっこ』。1967年にミニスカートを颯爽と着こなすスーパーモデル・ツイッギーが来日したことで日本中にミニスカート旋風が巻き起こり、登場人物たちもミニスカに夢中だ。視聴者からは、今から50年前に起こったミニスカブームを懐かしむ声が相次いでいる。

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小泉今日子(51才)はミニスカ姿を堂々と披露

ミニスカは女性解放を象徴するアイテム

『ひよっこ』で再現された通り、ミニスカートは当時の一大ムーブメント。全国津々浦々、ミニスカートをはいた女性であふれかえっていた。当時30才の美空ひばりから、62才のファーストレディー、佐藤栄作首相の妻・佐藤寛子さんまで、あらゆる世代の女性を巻き込んだのが、このブームの最大の特徴である。

ファッション史に詳しい、共立女子短期大学生活科学科教授・渡辺明日香さんは「当時、ひざ上のスカートは革命的だった」と話す。

「ミニスカートは、1950年代末『マリー・クヮント』(英ブランド)がロンドンの若者の装いをヒントに発売し、1965年に『クレージュ』(仏ブランド)がパリのオートクチュールで発表して全世界に広がりました。ミニスカートは、女性は肌を出すべきではないという“固定観念からの解放”を意味したといっていいでしょう。

高度経済成長期を迎えた日本では、新しい装いにも関心が高まり、ツイッギー来日当時、ひざ上数センチもあるスカートの上陸には、皆驚きつつも、待望のファッションとして受容されたと思います」

流行はめぐるというが、ミニスカートブームはその後も数年ごとにやってきている。1986年、男女雇用機会均等法が施行されると、女性たちはこぞってミニ丈のスーツを身にまとった。テレビをつければ、松田聖子や中山美穂、おニャン子クラブといったアイドルたちが“かわいらしい女性”の象徴としてミニスカートを着用。1980年代後半のバブル期には、多くの女性が“セクシーな女性”を目指し、マイクロミニのボディコンを着てディスコに繰り出した。

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朝ドラ『ひよっこ』がきっかけで、ミニスカに再注目が?(写真/アフロ)

だが、ミニスカートをはいて人生を謳歌していた女性たちも30代になると、ふとミニスカートという踏み絵に脅かされていることに気づく。

体形や皮膚の質感の変化だったり、「年甲斐もない」という世間体が、「まだはけるのか」「もうはけないのか」と彼女たちに決断を迫る。

この時、多くの女性は、自分の太くなった脚や、年齢を重ねて大きくなったひざを眺め、ため息をつきながら思い出のつまったミニスカートをクローゼットの奥の方へ、そっとしまう。

本誌が実施したアンケートでも、「ミニスカートを今も着用していますか?」との問いに、40代の90%、50代では92.5%、60代では97.5%が「いいえ」と回答している。年を重ねるごとに「日常的にミニスカートを着用する」人が減っていることがわかる。

ファッションもエイジレスに

しかし、そんな固定観念に一石を投じているのが、近年のエイジレスブームだ。大人カワイイファッションを提案する雑誌『sweet』(宝島社)の編集者・鏡味由起子さんは言う。

「1999年の創刊時は“アラサーがフリフリの服なんてNG!”といった内容のページを作っていましたが、2005年頃からは“何才になっても着たい服を着よう”という、エイジレスな女性を推奨するようなメッセージを打ち出すようになりました。“年齢に見合った服”という概念がなくなりつつあると思いますね」

実際、『sweet』では、かつて41才だった梨花(44才)がミニスカ姿で誌面を飾り、その他のメディアでも小泉今日子(51才)や森高千里(48才)、YOU(53才)らがミニスカ姿を堂々と披露している。また世界に目を向ければ、仏・ブリジット大統領夫人(64才)は年齢を感じさせないミニスカ姿で称賛を集めている。

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森高千里(48才)も美脚は健在

その背中を押すように、男性もエイジレスな女性を推奨する。コラムニスト・泉麻人さんが語る。

「『ひよっこ』の木村佳乃さん演じる美代子のミニスカシーンは本当にかわいかった。大人のミニスカは若い子にはない色気があっていい。

今はスタイルに自信がある人が増えたから、60代くらいでもツイッギー顔負けの人がいますよね。

年齢よりも脚の太さよりも、脚の組み方とか脚の作法をきちんとしていたら素敵に見えるんじゃないかな」

良識のある大人としてのミニスカ

大人のミニスカを後押しする風が吹いていることは間違いないが、その時代の空気に流され、果敢にミニスカートにチャレンジしたところ、しっぺ返しを喰らったという女性も少なくない。

栃木県在住の麻生唯さん(主婦・50才)は肩を落とす。

「喪服すらパンツスーツを選んでいた私ですが、最近の大人女子ブームにのって、30代の頃に封印したミニスカートを引っ張り出してみたんです。

むだ毛の処理をして、ひざの黒ずみを隠すためにストッキングをはいて…自分的には完璧だと思ったのに、外出先で友達に会って嫌みを言われるし、夫や子供からも大ブーイング。当たり前だけど、芸能人の彼女たちとは違いますよね…」

彼女は自室の鏡で、ミニスカート姿の自分を眺めながら、「“似合う”と“好き”は違うのかもしれない」とミニスカートを再び封印したという。

パーソナルスタイリストの政近準子さんは言う。

「ファッションは人への配慮なんです。誰と、どんな目的で会うのか。季節はどうか。職業的に、社会的立場にふさわしいかどうか。人はまず、外見で判断されます。いくら近年、年齢と服のボーダーが取り払われたからといって、似合うものは年齢によって変わってくる。自分に似合うものを着ていないと損してしまうんです」

「はけるのか、はけないのか」「はくのか、はかないのか」──若い頃のように、何も考えずにミニスカートをはくことは難しい。良識ある大人として、ミニスカートをはけるのか。年を重ねれば、重ねるほど、ミニスカートは私たちを強迫してくるのだ。

※女性セブン2017年9月28日号

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