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資産2億円を築いた節約のプロが明かす「やってはいけない節約術」

やってはいけない節約術【2】移動コストを考えずに安い商品を買いに行く

数十円安い商品のために、近所のコンビニではなく、遠くにあるスーパーに買い物に行った経験はないでしょうか。これも場合によっては節約の逆効果になると、生方さんは指摘します。

「一見お得ですが、往復で400m移動し、さらに商品を手に取ってレジに並ぶ時間を想像してみてください。少なくとも、この買い物だけで7~8分の時間を使うことになります。

仮に、あなたが時給換算で1200円の仕事をしていたら、8分は160円分に相当します。その場合、『20円を節約するために8分使う』ことは、『20円を節約するために160円使った』ことと同じになります。ならば、20円高くても帰宅途中にコンビニに立ち寄って購入した方が、割安ではないでしょうか?」

ディスカウントストアで日用品を買う“ついで”の買い物

かくいう生方さんは、買い物をする際には、移動に要する時間、消費するガソリンなど移動コストを考慮し、できるだけ他の用事と組み合わせることにしています。

スーパーの店内写真
他の用事と組み合わせて買い物をし移動コストをおさえる(Ph/photoAC)
写真3枚

「私の場合、水は自宅から1km離れたディスカウントストアで、日用品を買う“ついで”に購入します。そこでは120円のペットボトルの水が60円で売られているので、20~30本をまとめ買い。店まではバイクで行くので、輸送にかかる時間もコストも抑えられるうえ、外出時には別の用事も片付けるので無駄がありません。

買った水は常に持ち歩き、外出先では水を買わないようにしています。仮に1本あたり60円のコストカットでも、年間100本消費すれば6000円もの差になります」

クーポン券など割引に惑わされず、必要なものを必要な分だけ買う。それも、できるだけ交通費がかからないように何かのついでにまとめ買いすることで、買い物回数自体も減らす。こうして、「無駄な買い物がもたらす無駄な出費」を抑えるだけで、年間数千円の節約になるのです。

◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で自衛隊を退職した際には2億円もの資産を築いていた。現在は生活コスト削減コンサルタントとして、メディアで活躍中。著書に、『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。

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