不調改善

医師が語る長生きのカギは「脂質中毒」からの脱却 食生活は発酵食品、野菜を!菓子パンはNG

朝と昼をクリアできれば夜は脂質もOK

岡部さんによれば、朝と昼で意識して脂質の摂取量を減らしたら、夜はある程度自由に食事をしても問題ないとのこと。

「食事は、1日の総摂取カロリー量、そして1日の摂取脂肪量を調整することが大切です。朝と昼にカロリーや脂質の量を抑えられたのなら、夜は脂質を食べても大丈夫です。でも、せっかく脂質を制限しているのですから、揚げ物よりは焼き物や煮物、肉類も脂質の少ない赤身にしたほうがベターですね」

食習慣の改善に加えて、運動習慣をつけるとよりよいそうです。特に、精神的にも楽で、継続しやすい運動習慣が「運動のチョイ足し」です。

ストレッチをする女性
ストレッチやスクワットなどの簡単な運動もプラスするのが◎(Ph/photoAC)
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「朝起きたあとは、布団やベッドの上で『ストレッチ』。ストレッチ自体に多少のカロリー消費効果があるうえに、体を伸ばすことにより、1日の準備運動になります。ストレッチをした日は、体がスムーズに動きますし、腰痛や関節痛の予防にもなります。

ごはんを食べたあとは、歯を磨きながら『スクワット』。これは、何分何セットなどとノルマを設定する必要はありません。習慣づけることが大事なので、できる範囲で続けてください」

◆教えてくれたのは:医学博士・岡部正さん

スーツを着た男性
医学博士の岡部正さん
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おかべ・ただし。岡部クリニック院長。慶應義塾大学医学部卒業。カナダ、カルガリー大学留学。亀田総合病院副院長を務めたのち、オーダーメイド医療を理想に、東京・銀座に岡部クリニックを設立。専門医として生活習慣病の予防と治療に長年携わる。日本病態栄養学会評議員、日本糖尿病学会認定専門医・指導医、日本肥満学会会員。著書に『脂質中毒 脳は「油」を欲するようにできている』(アスコム)など。

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