更年期

40代から急に低下する骨密度に歯止めをかけるには?「カルシウムだけじゃない」摂るべき大事な栄養素

骨密度の低下の予防には漢方薬も役立つ

上記に紹介した運動や食事に加えて、骨密度が低下する原因である栄養不足やホルモンバランスの乱れなどにアプローチができる「漢方薬」も検討してみてはいかがでしょうか。

それには、「血流をよくして栄養を届ける」「ホルモンバランスを整える」「胃腸の機能を高めて、消化・吸収をよくする」といった作用がある漢方薬を選びましょう。

小皿にのった生薬

骨密度低下を予防するために役立つ漢方薬2つ

骨密度の低下の原因に働きかける漢方薬

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血流をよくして栄養を届けたり、水分代謝を促すことでホルモンバランスの乱れを整えたりする働きがあり、更年期障害などに有効です。疲れやすく冷え症で、貧血傾向のある人に用いる漢方薬です。

→当帰芍薬散について詳しく知る

・人参養栄湯(にんじんようえいとう)

胃腸の機能を高め消化・吸収をよくして、栄養を補う作用があります。手足の冷えや貧血などの症状がある人に用いる漢方薬です。

漢方薬を始める際の注意点

漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん

白衣の女性

薬剤師の山形ゆかりさん

やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘル-youtubeチャンネル」(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。

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