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「やせおか」でベストセラーの料理研究家が60歳過ぎた今でも「リバウンドなし」の理由 食事で心がける「きまか」とは?

「き・ま・か」ごはんが誇れるスゴい栄養素たち

つねに柳澤家に常備されている、きのこ・豆・海藻(『毎日「き・ま・か」ごはん』より)
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確かに、「き・ま・か」は、ビタミンやミネラル、食物繊維が多い食材だ。まず、ビタミンで特筆すべきは、「き」と「ま」に含まれるビタミンDとK。きのこに含まれるビタミンDはカルシウムの吸収を促し、豆類に含まれるビタミンKは、カルシウムを骨とくっつきやすくする働きがある。この2つのビタミンは、どちらも骨の健康維持には欠かせない栄養素だ。特に女性は、ホルモンの影響で閉経後に骨量が減り、骨がスカスカになる骨粗鬆症という症状になりやすい。だからこそ、今ある骨量をなるべく落とさないことが重要であり、「き=きのこ」と「ま=豆類」を意識して摂ることで骨粗鬆症の予防効果が期待できる。また豆類は、良質な高タンパク質であることにも注目したい。タンパク質というと、とかく肉類に頼りがちだが、豆などの良質な植物性タンパク質にも目を向けているというわけだ。

ガツンと肉を食べたいときは、しめじソースをオン。ワンパンで作れるからラクちん(『毎日「き・ま・か」ごはん』より)
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次に「か」の海藻について。海藻は、低カロリーで低糖質な食材として有名だが、身体に必要な多くのミネラルを含んでいる。なかでも鉄は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、体中に酸素を運ぶ重要な役割がある。

そして、「き・ま・か」に共通の栄養素として食物繊維もあげたい。特に水溶性食物繊維は、腸の働きをよくする、「善玉菌のエサ」のような存在。腸内環境を整え、免疫力を高める有用菌を増やすと言われている。体内の余分な糖や脂質を吸着して体外に出す働きで知られるため、便通をよくする効果も期待できる。

ちなみに、ビタミンDは、きのこ類や魚類以外の食品にはほとんど含まれていないため、献立にうまく組み込んでいかないと、骨強化が難しい。

「きのこ、豆、海藻というと、和食を中心とした地味目な料理を思い浮かべる方が多いと思います。和風もいいけど、どうしても砂糖を使いたくなるので、わが家はほぼ洋風の味つけがメイン。毎日取り入れるコツは、作り慣れた定番料理に“組み込む”こと。しかもきのこや海藻はキッチンバサミで食べやすい大きさに切ればいいだけだから、包丁いらずでラクチンです(笑)」

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