更年期

50代以降は「脂質異常症」に注意!悪玉コレステロールを減らし予防するための食材は?

脂質異常症対策に有効な食材

脂質異常症を予防するには、LDLコレステロールや中性脂肪を減少させる働きがある「不飽和脂肪酸」が多く含まれる食材が有効です。

不飽和脂肪酸の「DHA」や「EPA」が多く含まれている青魚の中でも、5~9月が旬の「アジ」を食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

皿の上のアジ
「DHA」や「EPA」を多く含むアジは5〜9月が旬
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DHAやEPAは魚の油に含まれており、火を通す調理方法では流れ出てしまうので、刺身やたたき、なめろうにするのが最適です。

なめろうにする場合は、オリーブオイルを最後にひと回しすると魚の臭みが緩和されたり、不飽和脂肪酸の「オレイン酸」も摂取できたりします。なお、オレイン酸にはLDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを維持する働きがあります。

アジのなめろう
DHAやEPAを余さず摂るには生食がおすすめ
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脂質異常症の改善には漢方薬も役立つ

脂質異常症には、「漢方薬」を取り入れるのも有効です。漢方薬は根本的な体質改善を得意とするため、運動や食事で変化が感じられなかった人におすすめです。

脂質異常症は内臓脂肪が原因のひとつとして考えられるため、「余分な脂肪を便と一緒に排出する」「脂質代謝を改善する」「血流をよくして代謝をあげる」といった働きの漢方薬を選び、体質の根本改善を目指します。

漢方茶
脂質異常症の対策に有効な漢方薬を紹介
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脂質代謝におすすめの漢方薬

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

体の余分な老廃物の排泄を促すとともに脂肪代謝をよくして、ため込んだ脂肪を減らすのに役立つ漢方薬です。

→防風通聖散について詳しく知る

・大柴胡湯(だいさいことう)

体の余分な熱を取り除き、肝の働きをよくして脂質代謝を改善します。ストレスによる過食やイライラ、便秘などがみられる場合に用いられる漢方薬です。

→大柴胡湯について詳しく知る

漢方薬を始める際の注意点

漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん

白衣の女性
薬剤師の山形ゆかりさん
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やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-youtubeチャンネル(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。

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